アニミズム、それは日本人の心
お彼岸が近づいてきて、秋が深まってきたように感じます。昨日は久しぶりに神戸を散策して、ますますアクティブに行動したくなってきました。
昨日見つけた彼岸花です。秋を感じますね。大阪にあるUSJではもうハロウィンのイベントが始まっています。
あまり大きな声では言えない(ブログで書いていますが)のですが、私の妹の息子、つまり甥っ子が去年に引き続きUSJで活躍しています。ハロウィンのイベントで日が暮れるとゾンビが出没するのですが、そのゾンビたちは『スリラー』のダンスを見せてくれます。そのゾンビのダンサーとして頑張っています。
去年もその姿を見に行ったのですが、今年も11月まで行われているハロウィンのイベント中に行こうと思っています。先日、妹が行った写真を見せてもらいましたが、メチャ楽しそうでした。プロのダンサーを目指している甥っ子は、私が尊敬している頑張り屋さんです。
働きながらも毎日練習を重ね、ダウン症の子供たちにボランティアでダンスを教えたりもしています。まだ成人したばかりですが、夢が叶うことを心から願っています。有名になったら、叔父さんの本を宣伝してね〜〜〜
私が子供の頃はハロウィンを知っていても、今ほど季節のイベントとして取り上げられることはありませんでした。でもここ数年で、しっかり秋のイベントとして定着しましたね。すっかり日本人風のハロウィンが確立していて、街を歩いていても楽しく感じます。
日本人って不思議ですね。正月は神社に初詣。子供のお宮参りも神社ですね。でも死んだら仏教の戒名をもらう人が多く、多くの方が仏式のお葬式です。でもクリスマスを祝い、今ではハロウィンも楽しんでいます。つまりどんなことでも受け入れて、それを文化として受け入れていく素養が日本人にはあるのだと思います。
ある本で読んだのですが、そうした日本人の気質はアニミズムにあるとのことです。アニミズムというのは生物・無機物と問わず、全てのもののなかに霊魂が宿っているという考え方ですね。ジブリの『千と千尋の神隠し』に出てくる八百万の神が象徴的ですね。
人類の民族に共通する考え方ですが、島国で発展してきた日本人にはそれが根強く残っていると思います。日本古来の神道は、そうしたアニミズムの思想が中心となっています。仏教が伝来してきたときも、日本人はそうした大勢のひとつとして受け入れていきました。
だから昔はお寺と神社が同じ場所で共存していました。それが普通だったのですね。奈良の天川神社では、今でも節分祭に山伏たちが護摩を焚き、仏教の般若心経を唱えます。ところが明治政府により廃仏毀釈が進められて、天皇という一神教の世界に国民を誘導してきました。でも本来の神道は全く違うものです。
アニミズムに見られる多神教はあらゆるものを受け入れます。だからこそ合議でものごとを進めて、独裁を嫌う性格があります。古代の日本の豪族たちは、天皇を中心としながらも、そうして合議で物事を決めていたのです。根回しが日本人の気質にあるのはそうした影響だと思います。
ところがキリスト教やイスラム教のような一神教は、ひとつの神だけを信じさせることで国民を支配しようとします。それは陸続きで国境が存在していた大陸にとって必然的なものなのでしょう。やらなければやられる……。そのためにひとつのシンボルに意識を集める必要があるのです。
スペインやポルトガルがキリスト教の布教を名目に南米に侵略したのは、そうした一神教の負の部分だと思います。一神教的な思想を持つ国は、それが共産主義であろうと好戦的です。日本人が和を尊ぶ精神を持つのは、まだ日本人のなかにアニミズムが息づいている証拠だと思っています。
全てに意識があり魂があるというアニミズムの意識。それは現実世界の本質を象徴していると思います。そしてそんなアニミズムが根付いている日本人の意識が、私は大好きです。日本人に生まれて良かったなぁと思っています。
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