リスクと責任感
昨晩の夜半過ぎから、この地方独特の六甲おろしが唸り声をあげていました。冬型の気圧配置になっている証拠です。
午前中に買い物に出ようとすると、前に進めないほどの横風が廊下に吹き込んできます。その風の冷たいこと。
自宅マンションのエントランスにある水景なのですが、風で波立っているのがわかるでしょうか?
さらに風が強いときは水の流れに逆流して、マンション入り口付近を水浸しにしてしまうことがあります。往復して自宅に戻る頃は身体が温まっているのですが、とにかく行き道は風に震えながら歩くことになります。
そんな身体の震えをさらに増すような出来事に遭遇しました。自宅を出ようとしていた頃、やたらサイレンの音がうるさいなぁと思っていたのです。自宅マンションから最初の大通りに差し掛かった時、その理由がわかりました。消防車、救急車、そしてパトカーが集結して、あたりは騒然としています。
目に入ってきたのはこの交通事故。手前の軽自動車は屋根の部分がねじり取られたようになっています。自動車7台を巻き込む追突事故だったようで、お昼のNHKニュースでも報道されていました。幸い亡くなった方はいないとのことで、怪我をされた方が8人だと聞いています。
この南向きの左側車線は、六甲山ドライブウェイからの長い下り坂になります。どうしてもスピードが出やすい場所でして、反対車線の上り坂ではスピード違反の取り締まりがよく行われている場所です。歩行者は陸橋でないと横断できないようになっているのは、急な下り坂と交通量の多さが理由だと思います。
原因は信号待ちしていた車列に、後方から坂を下りてきた大型の高所作業車が追突したことだそうです。相当のスピードを出していたのでしょう。大型車ですから、あっという間に玉突きになったのだと思います。
自動車は便利なものです。そして高級車などは、自分のステイタスの高さを証明することもできます。しかし運転するということは、いつ他人を傷つけるかもしれないというリスクを伴います。免許を取ったばかりの頃はそれを意識していても、慣れてくるに従ってあまり考えなくなります。
そのうち警察の取り締まりに引っかからない運転が、上手な運転だと勘違いするようになります。こういうところでは取り締まりをしないだろうと予測して、平気でスピードを出したり、違法駐車をしたりします。自分が車を運転することで抱えているリスクと、それに対する責任感が欠如している証拠ですね。そうしたことの積み重ねが、このような事故を起こすことの引き金になるのだと思います。
そうしたリスクを背負いたくないなら、車を所有するべきではないと思います。私は普段の生活に必要ないと判断して、自動車を持つことをやめました。以前は新車が出ると気になったりしましたが、今は所有すること自体が面倒で全く興味がありません。
それでもレンタカーを使用して、ドライブに行くことがあります。そうすれば人を傷つけるリスクが生じ、それに対する責任感を意識せざるを得ません。身内を交通事故で亡くされた方を知っています。想像を絶する悲惨なことです。被害者を作らず、加害者にならないためにも、どんなことにもリスクがあり、それに対する責任感があることを自覚する必要がありますね。
それは自動車の運転だけでなく、このブログのようなネットの発信でも同じことです。自分の言葉が誰かを傷つけるかもしれません。そうしたリスクを意識しつつ。自分が発信したことに責任を持てる人間でありたいと思っています。
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