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高羽そらさんインタビュー

ハートが震える物語

ここのところ雨交じりの天気ばかりでしたが、ようやく清々するような青空が広がる1日でした。やっぱり太陽は気持ちいい!

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風は冷たかったですが、こんな気持ちのいい空の下を散歩することができました。ただ珍しく風邪気味の体調です。昨日から喉に風邪独特の違和感が。このまま風邪に突入するか、はたまた免疫力が勝利するか、今夜はその勝負の行方を楽しみたいと思います!

さて、待ちに待った本を読みました。

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『土漠の花』月村了衛 著という本です。

昨年この本が出版されたときすぐにでも読みたかったのですが、手元に本が増えるのを避けたかったので図書館で予約待ちをしていました。でも相当数の順番待ち。待っている間に、月村さんの過去の作品を全部読破してしまいました。

そしてようやくこの本を手にしました。あまりの凄さに言葉が出ませんでした。ネットでの情報を聞いていると、読み出すと止まらなくなるとのこと。それが間違いのない事実だと、身を持って実感しました。ハートが震える物語です。

しかしそのハートが震えるのは、感動や心温まる意味でのものではありません。私たちが現実に目にすることのない世界を突きつけられて、その答えを迫られているようなハートの激震です。「お前はどう生きるのだ!」と、この作品に問いかけられたと思っています。

時代小説も書かれる月村さんですが、その本領を発揮されたのは『機龍警察』シリーズで描かれた警察社会の物語です。特捜部という部署を通じて、テロやイデオロギーの違いによる争い等、現在の人類が抱えている問題を明らかにされています。

この作品もそうした月村ワールドが見事に描かれています。舞台は海賊問題を抱えるアフリカのソマリア。そして登場人物たちは警察ではなく、自衛隊です。ソマリアでの海賊対処行動に従事する自衛隊が経験した、想像を絶する恐ろしい出来事で物語が始まります。

石油の利権に絡むソマリアの民族紛争に、自衛隊が否応なく巻き込まれてしまいます。民族のほぼ全員が虐殺されて逃亡してきた現地の女性たちを、見捨てることができなくて保護します。しかしその自衛隊に対して、その女性たちもろとも命を奪おうとして民兵が決死の攻撃をしかけます。

多くの自衛官が無残に殺害されます。訓練を積んだ自衛官ですが、もちろん実戦の経験などありません。生まれて初めて人を殺すために銃を持たなければいけないのです。それは日本人にとって、想像することのできない狂気であり、思考停止するような恐怖です。

通信手段を断たれ、隊長を殺害された自衛官7人は、生き残ったアスキラという女性を保護して自衛隊の拠点を目指そうとします。しかし執拗に追いかける民兵。その背後にはイスラム教原理主義者のテロ組織が関与しています。さて、アスキラを助けることができるのか。7人の自衛官は生き延びることができるのか。気になる方は是非作品を読んでください。

フィクションですが、フィクションとして読むことができない内容です。世界での貢献を求められる日本の自衛隊にとって、これから先起こり得る出来事です。集団的自衛権についても議論されてきましたが、予想できない紛争に日本人が巻き込まれる可能性があることを考えさせられる物語でした。

個人的には、「死」ということについて何かを突きつけられたような気がします。愛する人を守るために、自分の命を捨てることができるだろうか? それは戦時中のことだけではなく、生き方としての捉え方です。命をかけたギリギリの状況で、自分がどのような決断をできるのか? そうした普遍的なことについて、著者が読者に問うているように感じた作品でした。きっとこの小説は映画化されるでしょう!

『夢で会える 体外離脱入門』は在庫僅少ですので、お求めの方はハート出版さんや書店に問い合わせてください。Amazonでの注文はこちらです。

『ゼロの物語』3部作は電子書籍のみの販売となりますので、こちらのホームページから販売サイトに行ってくださいね。

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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