今日の言葉 3月15日
『関係とは鏡である』
あるがままの私というプロセスが姿を現わすのは、明らかに関係の中においてだけです。違うでしょうか？ 関係とは、その中で私が自分自身をありのままに見ることができる鏡なのです。しかし私たちの多くはあるがままの自分が気に入らないので、関係という鏡の中で自分が見るものを、積極的あるいは消極的に手直しし始めます。
自分がどうあるべきか、というパターンが起こるや否や、あるがままの自分に対する理解はなくなってしまいます。なりたい自分像や、あるべき、もしくはあらざるべき自分像——つまり、自分自身を変えたい時に依拠する基準です——、そういうものを心に抱いた途端、今、この瞬間に何かと関わっている最中のありのままの自分に対する理解が全くなくなってしまうのです。
このことを理解するのは、とても重要なことだと思います。私たちの大半が道を踏み外すのは、この点においてだ、と思うからです。私たちは、関係の最中の任意の瞬間における、あるがままの自分について知ることを望んでいないのです。もし私たちが単なる自己改善だけにしか関心がなければ、私たち自身、すなわちあるがままに対する理解を深めることはできないのです。
〜クリシュナムルティ著『四季の瞑想—クリシュナムルティの一日一話』より〜
