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高羽そらさんインタビュー

ちょっとした後悔

まだ雲が多いながらも、ようやく晴れ間が戻ってきました。しばらくは晴天が続くそうですので、やれやれです。

関西では今年の4月の20日間で、日照時間が例年の半分しかなく、降水量は4割増しとのこと。それだけ雨が降ったということですね。その結果どうなるかと言いますと……。野菜が日照不足で十分に生育せず、値段が高騰しつつあるそうです。

私はいつも買い物に同行していますので、野菜の値段は把握しています。神戸ではまだ高騰しているようには感じませんが、新キャベツの季節なのに品薄だと思っていました。天気は回復しても、しばらくは影響があるかもしれませんね。

春の大掃除は無理しない程度にボチボチ進めています。今日はトイレの大掃除をしました。毎日のトイレ掃除は妻が担当してくれていますが、大掃除は私にやらせてもらっています。トイレ掃除って、言葉にできない気持ち良さがあります。心が研ぎ澄まされたような気分になって、この先の大掃除を続けていく気持ちが高まります。目に見えない効果があるのでしょうね。

そうした目に見えない何かを伝えるものに、茶道というものがあります。私は「茶の湯」という言葉のほうが好きです。先ほど読了した本です。

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『利休にたずねよ』山本兼一 著という本です。

直木賞作品ですが、出版当時はすぐに手に取る気持ちになりませんでした。しかし市川海老蔵さんが主役で映画化されたことで、興味が湧きました。それも亡くなった市川團十郎さんとの最後の親子共演でしたから、なおさら映画を観たいと思っていました。

ところが先に映画を観てしまうと、原作を読む時にイメージが固定化されてしまいます。やはり先に原作を読まなければと迷っているうちに、今まで延び延びになってしまいました。しかし原作を読んでよかったです。とても素晴らしい小説でした。

ちまたでは、時代考証がいい加減だとか、韓国寄りの物語だとか酷評する投稿がネットで目に入ります。でもフィクションですからね。新たに創作されるエピソードがあるべきですし、その時代に対する著者の考え方が反映されて当然だと思います。歴史学の論文じゃないのですから。重箱の隅をつついて、何が面白いのかなぁと不思議に思います。

私は「茶の湯」の心が美しい文章に活かされた、素晴らしい作品だと感じました。本当に美しい文章です。こんな文章は、とても私には書けないと思いました。私に茶道についての知識があれば、さらにその妙味が理解できたでしょう。とにかく全体の構成が素晴らしい。利休とその時代に関わってきた人たちの、複数の一人称で繋げられた短編集のような構成になっています。

最初に利休が切腹する日の朝から物語が始まります。そしてその切腹の要因となることを探るように、時代が過去に向かっていくという構成になっています。そして最終章で、妻の宗恩が夫である利休の遺骸に対面する場面で終わります。19歳から70歳までの利休の生涯が描かれています。

侘び、寂びを追求した利休の本質が、その世界とは正反対に熱い心にあると著者は感じたようです。その利休の熱い思いが、19歳の時に出会った高麗の高貴な女性への思いと共に、彼女が所有していた茶入れに凝縮されています。その茶入れを自分の物にしたい秀吉とそれを拒む利休。そのやりとりが、二人の確執の象徴とされています。

さて、映画が楽しみになってきました。この世界観がどのように映像化されているのでしょう? 青年から老年までを演じる、市川海老蔵さんの演技にも興味津々。これは難しい役だと思います。内に秘めた熱い思いを悟られることなく、静かな茶道の所作にその思いを表現しなくてはいけない。演技する役者さんも大変ですが、演出する監督も難しかっただろうなぁ。期待せずに、楽しみにして映画を借りてこようと思います。

それにしても京都の祇園で働いている時に茶道を少しでも習っておいたらなぁ、と少し後悔しています。舞子さんや芸妓さんは茶道が必須科目です。祇園甲部は裏千家ですから、茶道の先生が常に出入りされていたのです。教えてあげようかぁと、誘われてたこともあったのですけれどね。

興味があった能の大鼓は習っていましたが、茶道にはそこまで気持ちがいきませんでした。惜しいことしたなぁ。いまさら、ちょっと後悔していま〜〜す!

『夢で会える 体外離脱入門』は在庫僅少ですので、お求めの方はハート出版さんや書店に問い合わせてください。Amazonでの注文はこちらです。

『ゼロの物語』3部作は電子書籍のみの販売となりますので、こちらのホームページから販売サイトに行ってくださいね。

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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