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高羽そらさんインタビュー

オカルトより怖い話

毎日同じ書き出しです。暑い。

 

今日は北海道でも猛暑日だったとか。東京も連続猛暑日の記録更新です。ちょっと異常な暑さですね。

 

昨日のことですが、朝の掃除の仕上げにフローリングを水拭きしようと思い、バルコニーのスロップシンクの栓をひねると熱湯が出てきました。日の出から数時間で、パイプの水がお湯になっています。おまけに床拭きをしていると、汗をかきすぎて気分が悪くなってきました。この時期は掃除も要注意ですね。

 

午前中に外出しましたが、神戸も酷暑です。息苦しく感じます。何度も休憩をはさみながら、熱中症になることなく無事に自宅に戻りました。これだけ暑いと、冗談ではなく、買い物も命がけの気分ですね。

 

こんな暑い日に、背筋の寒くなる本はいかかでしょうか? 昨晩に読了した本ですが、オカルトより怖い話です。

 

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『冤罪法廷 特捜検察の落日』魚住昭 著という本です。

 

先日読んだ堀江貴文さんの自叙伝で、この著者の名前が出てきました。それで早速、図書館で借りました。この本、マジで怖いです。本当に背筋が寒くなります。幽霊なんて、可愛く見えてしまうかもしれません。

 

村木厚子さん、という名前を覚えておられるでしょうか? 厚生労働省、障害保健福祉部の企画課長だった2004年に、国会議員の依頼で障害者団体の証明証偽造を部下に命じたとして、逮捕された方です。もちろん皆さんがご存知のように、それが冤罪だったことが裁判で立証され、無罪判決が確定しています。

 

この本は、その村木さんの裁判過程を描いたルポルタージュです。誰か映画にしないかな、と思うほどドラマティックな裁判です。弘中淳一郎さん、という有名な弁護士さんが担当されたのですが、彼でなかったら無罪を勝ち取れなかったかもしれません。それほど検察の権力は異常だということです。

 

興味のある方、あるいは検察がどれだけ怖ろしいのかを知りたい方は、ぜひこの本を読んでください。字数の限られたブログでは、全てを記すことは無理ですから。簡単にですが、なぜそれだけ検察が権力を持っているのかを書いておきます。大きく分けて3つあります。

 

(1)日本の検察官には、犯人を起訴しなくていい裁量権が与えられています。これは戦前の旧刑訴法を引き継いだものです。つまり、起訴するもしないも、検察官の胸三寸という、被疑者への大きな圧力になります。

 

(2)検事調書の特信性が認められています。警察官の調書は、被告の同意がないと証拠として法廷に出せません。ところが検事調書に限っては、証拠として法廷で取り上げることができます。つまり、証人が法廷で検事調書の内容を覆す証言をしても、裁判官が調書のほうが信用できると判断すれば、その証言を無視できるのです。被疑者が「違う」と否定すれば調書の内容を訂正できそうですが、現実的には裁判官が検事調書の「特信性」を否定することはほとんどありません。

 

(3)刑訴法では、原則として被疑者の長期拘留を認めず、裁判官は証拠隠滅の恐れがなければ保釈を許可しなければなりません。ところが、その際には検察官の意見を聴かなければならない、と但し書きがついています。事実上、保釈の決定権を検察が有しているということであり、拘置所生活で精神が破綻寸前になっている被疑者にとって、検察官の言いなりになる余地を残している、ということです。

 

そして最も怖ろしいのが、検察官が事件を捜査する権限を有していることです。それが検察特捜部と言われている部署です。アメリカではあり得ない制度です。警察を差し置いて捜査、逮捕をすることができ、そして自らの手で起訴できるわけです。つまり誰かをはめるためのストーリーを、自分たちで組み立てることが可能なのです。

 

明治維新から終戦後にかけて、なぜこれだけの権力を検察が持つことになったのかは、この本に書かれています。この作り上げられたストーリーによって、村木さんは逮捕されました。それは政界の要人や、官庁の有力者の犯罪を暴いているという実績を作るためです。ある係長の個人的な犯罪だったこの事件を、企画課長というキャリア官僚を巻き込むことによって、派手な事件に仕立て上げようとしたのが真相でした。

 

しかし弘中弁護士等が、村木さんの逮捕以前から行動したことによって、そのストーリーが法廷で明らかになりました。「被疑者ノート」と呼ばれるものを弁護団が利用しなければ、密室で行われた検事調書作成の矛盾を明らかにできなかったでしょう。この本では、その過程が詳細に明かされています。先ほども書きましたが、ぜひ映像化してほしい材料だと思います。

 

夏の暑い夜。背筋がぞぞっとしたい方は、ぜひ読んでみてください。ただし、本当に怖いですよ。身に覚えのない一般人を、ある日突然犯罪者にすることができます。現在国会で司法改革が進んでいますが、まだまだです。現状の法制度では。こうしたことが起こり得ます。怖いですね〜〜expression/eps_emoji_018.gif

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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