怖すぎて、笑い転げた
全国的に天気が荒れているようです。神戸は午前中にざっと雨が降った程度で、いつも通り買い物に行って帰ってきました。ところが午後３時頃には空が真っ黒。その後は横殴りの雨が降りました。今のところは落ち着いていますが、これから夕方にかけてまだまだ強い雨が降りそうです。
それにしても涼しい。つい先日まで暑さに悶え苦しんでいたのが嘘のようです。過ごしやすいと仕事がはかどりそうですが、意外にも暑い時のほうが集中しています。気温が快適になると、かえってくつろいでしまうからですね。ちょっと気合を入れ直さなければ、と思っています。
今日の散歩中に出会った蝶です。この蝶は一般的にシジミ蝶と呼んでいます。ネットで調べてみますと、ヤマトシジミという名前とのこと。可愛い姿ですね。こんな蝶たちと自由に会話できたら、楽しいだなろうなぁ。
京都の五山の送り火が行われると、お盆休みも終わりです。そして夏も終盤ですね。今日はスーパーに行っても、平日の雰囲気でした。街の様子も普段通りでした。そして二週間もすれば子供たちの夏休みも終わり、いよいよ新しい季節がめぐってきます。日本人に実感はありませんが、欧米の人たちにとって９月は新学期のスタートです。私たちが４月を迎えるような気持ちを、外国の人たちは感じているのかもしれませんね。
さて、先ほど読了した本です。
『黒笑小説』東野圭吾 著という本です。
東野さんといえば、サスペンスと言っていい作家です。巧妙なトリックを仕掛けるだけでなく、ハラハラドキドキで展開していく物語がほとんどです。先日映画館に行った時、来月公開される『天空の蜂』という作品の予告編を見ました。もちろん原作は東野さんです。
その圧倒的迫力の映像を見て、映画館に行こうかなぁ、と迷っている作品です。私が邦画でこれほど心惹かれるのは珍しいことです。さらに幻冬舎社長の見城さんが「755」で、この映画を絶賛されていました。ついに日本映画がハリウッドを超えた、とのこと。それでますますこの映画を観たくなっています。もちろん原作は図書館で予約中です。
ところがこの『黒笑小説』は、今までの東野さんのイメージがぶっ飛ぶような作品でした。とにかく大笑いしました。タイトルでもわかるように、いわゆるブラックユーモア的な笑いです。だからけっこう怖い。こんなこと書いていいの、というくらい怖すぎて、笑いころげました〜〜！
特に出版業界の裏側を暴露したような作品がいくつかあり、「こりゃマジだわ」と笑いながらも引きつりそうでした。文学賞をめぐる編集者たちの心の声や、落ちぶれていくベテラン作家の悲しい現実がジョークっぽく書かれています。新人賞に選ばれただけで、のぼせ上がっていく作家志望の男性も登場します。そしてそうした作家を取り巻く編集者たち。事情を詳しく知っている人は、笑うに笑えないでしょうね。
まさか東野さんが、こうした作品を書かれているとは思いもしませんでした。私が10代の頃にハマった、筒井康隆さんの短編集を思い出しました。出版業界の裏側を描いた作品としては、百田尚樹さんの『夢を売る男』も大笑いでしたけれどね。
もちろんそうした作品ばかりではありません。全部で13本の短編集ですので、他にも大笑いする作品があります。いくつかピックアップした短編のタイトルで想像してみてください。
「モテモテ・スプレー」
「ストーカー入門」
「みえすぎ」
「インポグラ」
あはは、とても東野さんがつけたタイトルだとは思えません。このタイトルだけで、何となく面白い物語だと想像していただけるはずです。どうやらこのシリーズは他に３冊あるようです。『怪笑小説』『毒笑小説』そして『歪笑小説』です。機会を見つけて、必ず読んでみようと思います。
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