あなたのホラ話が、世界を救うかも?
日めくりカレンダーをめくりながら思うこと。それは、「今日も日付が赤色やんか〜〜!」です。まだまだシルバーウィーク真っ最中ですね。明日のカレンダーをめくっても、まだ赤い色です。
今日も六甲ケーブル駅行きのバスは超満員。バス通りを走る車は、他府県ナンバーで溢れています。ブログを書いているこの時間は、逆に下りのバスが満員通過しているでしょう。ということで、1万歩をしっかり歩いて坂道を登ってきました。
今日も見事な秋晴れでした。日差しの下は夏を感じるほどの暑さです。それでも歩いて帰ろうと思うのですから、涼しくなった証拠です。
住宅地を歩くとひっそりしています、でも駅周辺は大勢の人で賑わっていて、ザワザワした雰囲気です。想像の世界でしかありませんが、それぞれの人が今日という1日をいろいろな思いで過ごしていると感じます。笑っている人があれば、泣いている人もいるでしょう。感動している人もいれば、怒っている人もいるかもしれません。
個人から見れば何の関係もない他人のそうした喜怒哀楽に、もしかしたら私たちは知らない間に関わっているかもしれません。横断歩道ですれ違って肩がぶつかったり、スーパーで誰かが選ぼうとしていたリンゴを私が先に選んだり。そんなどうでもいいようなことで、誰かの人生に大きな影響を与えているかもしれません。昨日はそんな映画を観ました。
『フィッシュストーリー』という2009年に公開された日本映画です。
伊坂幸太郎さん原作の小説を読んだ時に映画化されていることを知り、いつか見たいと思っていた作品です。先日TSUTAYAで借りてきました。
結論から言いますと、原作のほうが面白かったです。そしてより感動しました。でもこの映画、なかなかの作品でした。様々な時代が絡んでくる物語ですから、映像を使うことでリアルに表現できます。そういう意味で言えば、とても楽しめる映画でした。
1975年。1982年。2009年。そして2012年の時代がひとつに繋がる物語です。1975年に売れないロックバンドが録音した最後の曲。その曲には約1分間の「無音」があります。一発録りのレコーディングの間奏中、ヴォーカルの男性がつぶやきます。
「この曲を誰か聞いているのかよ? 誰かに届いているのかよ? こんないい曲なのに……」という心の叫びです。その部分をカットして、あえて「無音」にすることでレコード化されます。
ところがその「無音」が各時代に影響を与え、それがつながり、2012年に起きるはずだった人類滅亡を救う、という物語です。『フィッシュストーリー』という言葉は英語の慣用句で、大げさな話、ホラ話を意味するそうです。釣り人が自分の釣った魚を自慢しているうちに、どんどん大きくなることから来ている言葉だとのこと。この小説にピッタリのタイトルですね。
出演している全ての俳優さんが素晴らしかったのですが、私が嬉しかったのは高良健吾さん。1975年のバンドのヴォーカル役で出演されていました。今年の大河ドラマで高杉晋作を演じられていた俳優さんです。その演技が気に入って大ファンになっていました。まさかこの映画に出演しているとは知らず、めちゃ嬉しかったです。あの目力の強さは、昔からだったのですね。
この映画のラストは特に良かったです。バンドの歌詞の元になった1953年の出来事から、1975年のバンドの録音。そしてその曲を聴いていた青年が、「無音」の最中に悲鳴を聞いてレイプされている女性を助けます。そしてその二人の子供が2009年でシージャックされたフェリーで女子高生を救い、その女子高生が2012年に人類の滅亡を防ぐために大活躍します。それが一挙に流れます。原作とはかなり違う設定ですが、映画としてはこのほうがインパクトはあったと思います。
小説というのはある意味ホラ話です。こんなことがあったらオモロイなぁ、という感覚で書くものです。でもそれを誰かが読むことで、目に見えない大きな影響を与えているかもしれません。伊坂幸太郎さんの、そんな思いが表現された作品でしょう。
私たちも同じことをしていると感じます。『バタフライエフェクト』という言葉があります。何気ない小さな出来事に関わることで、それが世界を救うことにつながるかもしれません。私もそんな思いを大切にしながら、小説やブログを書いていきたいと願っています。
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