1万人を守るために、1人を殺せる?
昨日から脳をめちゃめちゃ使っていますので、疲労が激しくてグッタリしています。なぜかといえば、新しいスマホと格闘していたからです。
iTunesを使ってバックアップを復元しています。でも微妙に復元されていなかったり、不具合が出ていたりします。例えばニュースアプリを見ていて、その記事をTwitterに投稿しようとすると拒否られます。その設定をやり直すのに、あちこちネットを調べて時間を食いました。
自宅に新品のiPhone6Sを持ち帰って、ほぼ24時間後にようやく以前と同じiPhoneに戻せました。ふ〜、疲れた。
とりあえず今のところの感想です。昨日も書いた通り、画面の大きさと美しさには感動です。目が疲れにくくなりました。動画は4K画像で撮影できるので、一度試してみたいと思います。iPhoneで映画の撮影ができそうですね。
指紋認証は確実にレベルアップしています。ロック解除画面が全く見えないほど、一瞬でロックが解除されます。ロック無しで普通にホームボタンを押しているのと変わりません。大きさはさほど気にならず、5Sと同じように片手操作は問題ありません。
そして処理速度の大幅な上昇を体感しています。6Sに搭載されているA9プロセッサは、かなりの優れものだと思います。iPhone6のA8プロセッサは経験していないのでわかりません。でも5Sを高校生の陸上の短距離選手だとすると、6Sはウサイン・ボルドが走っているような感覚です。3D touchはまだ試していないので、これからですね。思い切って買い換えてよかったです。
さて、一昨日に読了した本の紹介です。1万人の命を守るために、1人を殺せますか? そんなことを考えさせられた小説です。
『PK』伊坂幸太郎 著という本です。
3つの短編で構成された単行本です。完全に繋がってはいないのですが、必ずどこかで関わってきます。そうした構成は、伊坂さんらしいですね。この小説は読む人によって、心に響いてくるものが違ってくると思います。基本的なコンセプトとしてパラレルワールドの概念が使用されています。だからスピリチュアルに関心がある方が読まれても、かなり面白い小説になっています。
興味深い人物が何人も登場します。
予知能力のある人物がいます。サッカーの試合の結果がメールで送られてきます。ところがその人が読むと、殺人を犯す人の名前が書かれているのです。最初は無視していましたが、やがて自分次第で犯罪を防げることに気がつきます。犯人が犯行に及ぶ前に、殺してしまうのです。
その動機はある意味純粋です。罪もない人が殺される前に、罪人を処刑するという義務感です。なかには1万人を死なせることになる人物もいました。それもその人物は、自分が子供の頃に命を助けてくれた恩人です。面白い設定ですね。
別の物語では、握手をすると6秒だけ相手の時間を奪える能力を持っている男性が登場します。つまり10人と握手をすると、1分だけ時間の止まった世界で自由に行動できます。握手をした日の、日付が変わる午前0時になる瞬間に余分の時間を過ごせるのです。
学生だったその人は、どんな職業に就くか悩みます。できるだけ握手ができる仕事がいいわけです。かと言って芸能人や政治家には簡単になれません。最終的に選んだのが、ゴレンジャー等のヒーロー戦隊のショーに出る仕事でした。最後に必ず子供との握手会があるからです。そしてその人物は能力を使うことで、本当のヒーローのように地球の滅亡を防ぐという物語です。
他にもいろいろありましたよ。いつも通り笑ってしまう内容なのですが、心のどこかで深く考えさせられます。私の場合は、やはり1万人のために、1人を殺せるかどうか、ということでした。これは難しい問題です。
先日ブログで紹介したサイコパスの本に、実話の事件が出ていました。沈没した船から大勢が逃げて、小さなボートに乗り移ったそうです。だけど定員オーバーで、そのままでは全員が死んでしまいます。誰かが犠牲にならなくてはいけません。その船の船員のなかにサイコパスの人物がいました。
彼は躊躇することなく、男性たちを海へ投げ出したそうです。そして大勢の女性と子供たちの命を救いました。果たして彼は殺人者なのか、ヒーローなのか? 物事を合理的に、そして冷淡に処理できるサイコパスの人にとって、その答えは明確です。全員が死ぬよりいいじゃないか、ということです。
では私がその船の船員ならどうしただろうか? 葛藤しますね。かなり苦しむと思います。結局全ての人を死なせてしまうか、そのことに向き合うのを恐れて自分が海に飛び込んでしまうかもしれません。皆さんも考えてみてください。1万人を守るために、1人を殺せますか?
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