この世界の全てが物語
今日も雲を見ていません。空も海も真っ青で、我が家のリビングの窓はブルーに染まりそうです。見事な秋晴れですね。
昨日の散歩中に見かけた花です。とってもキュートだったので、撮影させてもらいました。
先ほど、このブログで２度目の連載小説だった『不死鳥を見た男』を全て削除しました。ということは、この作品のリノベーションを開始する、ということです。大幅に加筆修正して、年内には作品として完成させる予定です。
その前の『古都の炎舞』は、今の私ができる限りの力を注いで完成させました。登場人物の名前まで変えた、大幅な変更になりました。やはり思いつきで書き進めている連載時と違って、一つの作品に仕上げるのにはそれなりの工程が必要です。
これから取りかかる『不死鳥を見た男』もかなりの変更を加えることになると思います。またそうでなければ、リノベーションする意味がありません。とりあえず今の私は、一作でも多くの手持ち作品を増やす必要があります。そうでなければ勝負する駒がありませんからね。わざわざブログで連載しているのは、何が何でも書くよう自分に仕向けるためです。当分このスタイルを続けて、多作を目指していきたいです。
さて、多作と言って頭に浮かぶのは、東野圭吾さん、伊坂幸太郎さん、そして宮部みゆきさんです。現在は宮部さんの追っかけ中です。昨晩に読了した本です。
『英雄の書 上巻』宮部みゆき 著という本です。
見ての通り上巻でして、昨晩から下巻を読み進めています。とりあえず行きつけの図書館で手にできる限りの本を読破しようと思い、宮部さんのコーナーで目に付いたので上下巻を同時に借りてきました。
全く内容を知らずに借りたので、読み始めてびっくり！
この作品はファンタジーだったのです。それもバリバリのファンタジーです。本が言葉を話したり、『無名の地』という現実世界と次元の違う世界が登場します。そして現実世界でも、全く領域の違ったパラレルワールドのような世界も登場します。
主人公は森崎友里子という11歳の女の子。中学生である兄の大樹が、クラスメイトをナイフで刺し殺して失踪します。学力優秀でスポーツも万能。真面目で人望のある兄が、なぜそんなことをしたのか？ そして兄はどこに消えたのか？
その謎を解明し、兄を助け出す物語です。そして兄を助けることができなければ、世界は滅んでしまいます。魔法の力を身につけた友里子はユーリと名前を変え、闇の王である『黄衣の王』を『無名の地』に封印するために立ち上がる、という冒険の物語です。
まさにファンタジーなのですが、とても奥が深い。スピリチュアルな知識を持たれている方が読まれても、納得して思わず唸ってしまうほどの世界観が描かれています。 さらに『ソロモンの偽証』でも取り上げられた、いじめの問題についても著者は深く切り込んでいます。
この世で書かれた物語は、それがフィクションであろうとその世界が実際に存在する、という設定です。下巻でユーリを助ける人物も、物語の世界からやってきた人物でした。楽しい設定です。『ゼロの物語』の登場人物が私の住む世界にやってくるようなものです。ワクワクします。
つまりこの現実世界は全てが物語であって、誰もが自分の登場する物語の世界を生きている、ということをこの小説は語っています。普通は自分の世界しか知ることができません。でも魔法の力を手にしてユーリたちは、他の物語の世界に入っていくことができます。さてさて、下巻でどのような結末を迎えるのか、ドキドキしています。
宮部さんといえば推理小説のイメージが強かったので、ファンタジーを読めるとは思いもしませんでした。調べてみると時代小説も書かれています。どうやら私はすっかり宮部ワールドに取り込まれたようです。またまた楽しみが増えました。
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