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高羽そらさんインタビュー

天空の蜂

一気に寒くなりました。今日は外に出た瞬間、明らかに冬を感じる気候でした。昨日の午後に大掃除の締めでバルコニーを掃除している時は、まだポカポカと季節外れの暖かさが残っていました。ギリギリで気温の高い時期に大掃除を終えられたようです。今日のような寒さなら、バルコニーに出る気力がなくなってしまいますからね。

 

でも予感はありました。昨日の夕方には六甲おろしが強くなり、夜には風がうなり声をあげていました。寒くなる時のパターンです。この寒さで停滞気味の紅葉が進めばいいなぁと思っています。今日の帰り道は、汗をかくことなく坂道を登ってこれました。それでも体がポカポカするほどですから、神戸の坂道は恐るべしですね。土日にはさらに強い寒気が入ってくるとのこと。せっかく風邪が完治したので、またひかないようにしなければ。

 

さて、久しぶりに本の感想です。大掃除で読書時間が削られていたので、ちょっと加速して追い上げたいと思っています。昨晩読了した本です。

 

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『天空の蜂』東野圭吾 著という本です。

 

この小説は凄い。マジに凄いです。ずっと東野作品を追いかけていますが、最も興奮した物語です。よくこんなストーリーを考え出したなぁ、とつくづく感心していました。さらに相当勉強されたのだと推察します。でなければとても書けない作品だと感じました。

 

今年映画化されましたので、ネタバレはしません。映画を観ようとしている方がおられるかもしれませんのでね。私も必ずDVDを借りて観るつもりです。ある方の映画の感想を読みましたが、ついに日本映画がハリウッドを超えた、と書かれていました。でもそれが大げさだと思えないほどの原作です。

 

『ビックB』という軍用の巨大ヘリコプターが、海上自衛隊への引渡し当日にテロリストに盗まれます。遠隔操作による自動操縦で『ビックB』が向かったのは福井県にある高速増殖炉の『新陽』です。ヘリには大量の爆薬が積まれています。犯人の要求は日本中の原発を破壊することです。さもなくば巨大ヘリを『新陽』に墜落させると。もし墜落すれば、放射能が撒き散らされ大惨事になるでしょう。

 

そしてテロリストも予想しなかった出来事が起きます。子供がその無人の巨大ヘリに一人乗っていたのです。燃料切れで墜落するまで時間はわずかです。どのようにして子供を救出するのか? 政府は犯人の要求にどう答えるのか? 物語の最後まで胃がキリキリと痛くなるような葛藤が続きます。

 

この小説を読むことで、現在の日本が抱えている原発についての問題の一端が理解できます。それほど緻密に書かれています。推進派、反対派双方の意見が網羅されていて、そこに隠された深い問題も提起されています。

 

最も驚くべきことは、この小説が書かれたのは1995年だということです。確かに阪神大震災があった年です。原発に対する不安が叫ばれたかと思います。でもまだ東北の震災前です。福島で起きた原発事故がまだ一般の人間にとってリアルではなかった時代です。東野さんの視点の大きさと深さに感銘を受けました。

 

私の大好きな場面があります。犯人の恋人の女性が任意同行されます。恋人がそんな大事件を起こすとは知らず、協力させられていました。でも恋人をかばって口を閉ざしています。その時の刑事の言葉が忘れられません。

 

「もしヘリが墜落して人が死ねば、お前の恋人は殺人容疑になる。放射能が拡散して長期的な被害が出れば、とんでもない犯罪者だ。だが今犯行をやめれば殺人未遂にされ問われない。なぜなら政府や電力会社は、ヘリが墜落した程度では原発が人命に影響を及ぼすような被害を出すことはない、と公式に表明しているからだ」

 

というニュアンスのセリフでした。ある意味怖いセリフです。原発の安全神話を逆手に取ったセリフですね。まぁ、とにかく読み始めたら止まらなくなる作品です。久しぶりに興奮してしまいました。

 

映画では天才的な犯人を本木雅弘さんが演じているとのこと。これはめちゃ楽しみです。原発についてあなたはどう考えていますか? そのことを突きつけられる物語です。おすすめですよ。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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