意識が創り出す幻影の怖さ
今日から12月。何となく月の始まりは気合が入ります。同時に12月というのは終わりも感じさせる月です。一年を気持ち良く締めくくれるよう、毎日の貴重な時間を大切にしたいものです。
今年の紅葉は期待薄なのですが、少し遅れ気味で六甲山が色づいてきたような気がします。まだ秋が踏ん張っているようですね。私も外出したついでに、秋らしい写真を撮ってみました。
JR六甲道駅の南にある広場のイチョウが綺麗だったので、撮影させてもらいました。少しは秋の気分になりますね。
2日前、地元と三宮のパン屋さんで味比べをしましたが、その勝利を確認するかのように、今日は自宅近くのパン屋さんに寄りました。やっぱり店の雰囲気も、店員さんの接客も素敵です。そして何よりもパンが美味しい。本当に美味しい。
もし三宮に住んでいたら、交通費を使ってでも買いに来るよな。妻とそう言い合いながら食べていました。それが歩いてお店に行くことができるのですから幸せです。美味しいものを食べると、本当に心が豊かになりますね。人間の心は不思議なものです。
そんな人間の心は、幸せだけでなく恐怖を創り出すこともできます。意識が創り出す幻影の怖さを実感させられたドラマを観ました。
25周年を記念して放送された『世にも奇妙な物語』の録画を昨晩に観ました。2週連続で放送された後半です。
全部で5つのドラマが放送されました。それぞれにユニークな設定でしたが、そのうち3つはダメでしたね。オチがイマイチだったり、設定の矛盾が気になって楽しむことができません。意味がわからないままならいいのですが、中途半端だとかえって気になってしまいます。
でもそのうちの2つは見事に完成されたドラマでした。そしてとても怖い。
一つは『箱』というドラマです。研究者役の竹内結子さんが主演です。冒頭でバット殴られ意識を失います。意識が戻ると棺桶のような箱に閉じ込められていました。それだけで閉所恐怖症の人ならアウトですね。
足元に誰のものかわからないiPhoneがあります。それで110番をしますが、場所が特定できないので助けてもらえません。ムカデに刺されたり、箱が移動したり、パイプオルガンの音が聞こえたりします。でも最後にはiPhoneのバッテリーが切れ、閉じ込められたままになります。
でもそれは主人公が見ている幻影の世界でした。脳の病気で倒れ、植物状態になっている主人公が見ている世界だったのです。ムカデは注射。移動はストレッチでの移動。パイプオルガンはMRIの音でした。
病院に駆けつけた家族や恋人は、彼女が意識を失って眠っているだけに見えます。でも本人は箱に閉じ込められて半狂乱になっているのです。もしこのまま植物状態が続くとしたら……。想像しただけで、恐ろしい物語です。
もう一つは『事故物件』というドラマです。中谷美紀さんが主演です。夫と別居して5歳の娘と賃貸住宅に引越します。ところが深夜の午前0時12分になると無言電話が携帯にかかります。その直後、娘がうなされます。ある時などは、娘の腕に火傷の水ぶくれのような跡が残りました。そして母親は、実際に幽霊の姿を見るのです。
きっとワケありの事故物件だと思い、不動産屋に尋ねます。でも業者は明確に否定します。別居した夫は自宅に戻るよう言いますが、妻は意地を張ってその住宅から離れようとしません。でもその住宅での生活は彼女の幻影でした。実はたった一人で暮らしていたのです。
娘は5年前に火事で亡くなっています。看護師だった母親が急に病院に呼び出され、その時にストーブを消し忘れたのが火事の原因です。罪悪感と娘を失った現実を拒否する心が、幻影を創り出していたのです。とても悲しく、切ない物語でした。
最後には5年前の娘を撮ったDVDを観ることで、母親は現実を受け入れて社会復帰をする、という結末です。そこまでドラマにしてくれて良かった。幻影を見たままでは気の毒ですものね。
この2つのドラマは、人間の意識が創り出す幻影の怖さを実感させてくれました。マジで怖かったです。
でもそれと同時に、私たちが現実世界という幻影を創り出していることを思い出しました。ドラマを見ながら怖いと思っている同じことを、実は私たちは毎日やっています。そこに恐怖がなかっても、幻影を見ていることは同じです。でもどうせ幻影を見るのなら、楽しいほうがいいですね〜!
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