愛おしい時間について
12月に入ったのに秋のような気候が続いています。でもようやく、今夜くらいから神戸は気温がぐっと下がるとのこと。もう10日もしないうちにクリスマスですから、もう少し冬らしくなってほしいです。
でも外で暮らす野良猫たちにとって、今年の冬は今のところ過ごしやすいかもしれませんね。いつもよく行くスーパーの近所に、私と妻がクロちゃんと呼んでいる野良の黒猫がいます。もう出会って２年くらいになるはずです。今年の夏は体調が悪そうで、夏を越せないかと心配していました。
涼しくなっても姿を見なくなったので、心のどこかで諦めていました。でも先日、元気な声でケンカしているクロちゃんを発見！ 無事に夏を乗り切ってくれたようです。それどころか元気で縄張り争いに励んでいます。これから本格的な冬になりますが、無事に春を迎えてくれたらいいなぁと思っています。
そして猫と言えば、大親友のノブにゃん。
昨日、久しぶりに会いました。怖い顔をしていますが、決して怒っているわけではありません。ちょうど顔を出したところなので、こんな顔で写ってしまいました。可愛い声で、甘えてくれましたよ。そして自分が産んでいないのに、そっくりの赤ちゃんニャンコの面倒を見ています。
すっかり大きくなって、立派に成長しています。本当の親子にしか見えないほどです。ノブにゃんもその子猫も、面倒を見てくれる人に出会えて幸せそうです。きっと暖かく過ごせる場所も用意してもらっているでしょう。
さて、今日の午後に観た映画です。
『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』（原題About Time）という2013年のイギリスとアメリカの合作映画です。SFラブコメディーの作品です。
以前からずっと観たかったので、ようやく鑑賞できて幸せです。そして思っていた以上に素敵な映画でした。ラスト近くは涙が止まりませんでした。
主人公のティムは、イギリスのコーンウォールに住む青年です。ある日父から家系に伝わる秘密を聞かされます。この一家の男子には、タイムトラベルの能力があるのです。成人するとその秘密を代々教えられています。
そうなると、おおよそ想像できますね。以前にもこのようなテーマの映画がいくつもありました。過去を変えることで、現在を素晴らしい人生にしたい。誰もが思うことです。人間は後悔をする生き物ですからね。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』も同様の映画です。『バタフライ・エフェクト』もパラレルワールドがテーマですが、発想は同じです。自分の都合のいいように、過去を変える。あるいは何度でもトライしてリセットする。ビル・マーレイが主演した『恋はデジャブ』という映画は、その典型です。
この映画も最初は同じようにスタートします。恋人のいないティムは、どうにかしたい。この能力を活用することで、ついにメアリーという理想の女性と結ばれます。でもこの映画は、そこからが違います。
タイムトラベルより、もっと大切なものがあるのではないか？
この作品で引退を表明している。監督のリチャード・カーティスがそう問いかけている映画です。さすが『ラブ・アクチュアリー』の監督です。ちなみにこの『ラブ・アクチュアリー』を借りた時、大好きになって一気に３回も観ました。
さて、その大切なものですが、この写真のポスターにも書かれています。
『今日を生きることが好きになる』
大切なのは過去でも未来でもなく、『今』だということ。このことを教えてくれる素敵な映画です。ネタバレはしませんので、観たことがない方は是非ご覧になってください。心がとても温かくなる映画です。
どの俳優さんも素晴らしい。私はイギリスの俳優さんが大好きです。さすがシェークスピアの国です。この映画にも様々なイギリス映画で顔を見た俳優さんが出演しています。ハリーポッターもそうした映画のひとつです。
そしてティムの父親役は、あの名優のビル・ナイ。この映画でさらにファンになってしまいました。この父親は最高です。思い出しても泣けてきました。派手なアクションも、裏切りも、憎しみも登場しない映画です。この人生で出会った人たちと、どうすれば幸せに生きていくことができるか。そのことに真剣に向き合った映画です。返却する前に、もう一度観ようと思っています。
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