元旦からお勉強
穏やかな元旦です。外出しなくても窓から景色を眺めているだけで、過ごしやすいのがわかります。一日中青空が広がって太陽の光が降り注ぎ、まだ紅葉の名残が残る木々は葉を揺らすこともなく佇んでいます。各地の神社は相当賑わっていることでしょう。
昨日撮影したこの写真は、六甲八幡神社です。阪急六甲駅のすぐ南にある神社なので、通りがかかりの人も立ち寄りやすい場所です。この時期税金のかからないお賽銭がわんさか集まるわけですから、神社仏閣としてはこの天気は文字通り、天の恵みだと思われているかもしれませんね。
私も初詣には行く予定ですが、毎年三宮まで出ています。でも三ヶ日は混雑しそうなので、4日くらいに行こうかと思っています。明日は午後からフラフラと散歩に出るつもりですから、空いてそうだったらこの神社も覗いてみようかな。多分ものすごい行列に恐れをなして、退散するだろうと思いますが。
さて新年最初に読了した本です。先ほど読み終えたばかりです。
『小説の秘密をめぐる十二章』河野多惠子 著という本です。
いわゆる小説作法の本です。新しい一年の始まりに気合を入れるため、勉強からスタートしました。
この本はある著名な作家のエッセイを読んでいて、そこで紹介されていたものです。すでに多くのベストセラーを残されている作家ですが、今でも行き詰ることがあればこの本を手に取るそうです。それは是非読まねば、と思い図書館で予約しました。
この本の著者の河野さんは、日本を代表する作家で文化勲章も受けておられます。ちょうど1年前の、昨年1月に亡くなられています。大正生まれですので、かなりご高齢でした。不勉強ながら、著者の作品を読んだことはありません。基本的に純文学は苦手でして……。
そんな私でも、とても勉強になる本でした。谷崎潤一郎を心酔されている方なので、随所に谷崎作品が事例として取り上げられています。ですから具体的にイメージすることができました。
たださすがに昔の言い回しを多用されますから、ちょっと読みづらかったのも事実です。そして文学作品の創作ポイントを示すものですから、奥の深さにたじろいでしまいました。あぁ、私には文学作品と呼ばれるものは書けそうにないな、と改めて感じさせられました。同時に、自分の進むべき方向性が見えたように思います。
この本は、まだ一度も小説を書いたことのない人が、書き方を知ろうとして読んでも理解不能になるだけです。実際に一つでも二つでも、作品を最後まで仕上げた経験のある方のために書かれた本です。その下地がないと、著者が説明されている本質が理解できないだろうと思います。
このことは小説だけに言えることではありません。どんなことでも、まずはやってみることですね。どうも日本人はマニュアル主義の人が多く、ノウハウを勉強しないといけない、という思い込みに囚われているように思います。でもそれって、かえって遠回りのような気がします。
自分のやりたいことがあるならば、とりあえずやってみることです。もちろん満足のいくものが完成するはずありません。けれどもそこで悩むことで、自分の問題点が見えてきます。そうした時にこのような本に出会うと、いきなり読むよりも数十倍の効果があります。それは実感しています。
どんなことでも何かの技量を身に付けるということは、その繰り返しではないでしょうか。アドバイスを受けるにしても、まずは自力でやってみるべきです。問題点をクリアにしたうえで、アドバイスを受ける。そして学んだことをすぐに実行する。するとまた違った問題点が浮き彫りになります。それを根気よく続けていると、いつかスタート地点がはるか遠くに見えているはずです。
悩んでは理解して、苦しんでは理解しての繰り返しです。でも好きなことなら続けることができます。あぁ、もう止めたとか、続けられない理由を自分の外に探そうとしているなら、それは本当に好きなことではない。そう思います。
そのことを忘れないよう、2016年の元旦からこの本で勉強させてもらいました。気合の入った、いいスタートを切れたと思います!
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