死を前にした回想
西日本は寒波に襲われています。九州では大雪になっているようで、交通に影響が出ていますね。
神戸も昨夜から今朝にかけて暴風が吹き荒れていました。さぞかし大変なことになっているだろうと思って起きると、朝から見事な快晴!
買い物へ出るために自宅を出た頃は、雲ひとつないほどの青空が広がっていました。まったくの拍子はずれです。そしてこのブログを書き出した今でも、雲は増えていますがところどころに青空が見えています。
でも確かに空気は冷たい。今朝は神戸でも最低気温は氷点下だったそうです。ですから我が家のミューナはこんな状態になっています。
コタツから出てきません。外で暮らす野良猫が見たら、なんとも羨ましい姿だと思うでしょう。昼間はコタツの中にこもって、夜は布団に潜り込んで寝ています。「寒波って何?」という顔をしていますね。
さて、昨日はとても素敵な映画を観ました。出演している俳優さんの演技力に圧倒された映画です。
『いつか眠りにつく前に』(原題Evening)という2007年に公開されたアメリカとドイツの合作映画です。
人生の終わりに直面した老女の若き日の恋愛の回想と、彼女を看病しながら自らの人生を見つめなおす2人の娘たちの姿を描いた素敵なドラマです。過去と現在が何度も交錯しながら映画が進行していきます。その編集がうまいので、つい引き込まれてしまいます。
老女の名はアン。現代の老女をヴァネッサ・レッドグレイブという名女優が演じています。イギリスの俳優さんでして、数多くの作品に出演されています。そして若い時代のアンをクレア・デインズが演じています。『ターミネーター3』でケイトを演じた女優さんです。私は『スターダスト』という映画のクレアも大好きです。
面白いのが、ヴァネッサの実の娘であるナターシャ・リチャードソンが、映画でも長女の役で出演しています。次女役のトニ・コレットも素晴らしい演技でした。
さらにアンの親友であるライラの役に、メイミー・ガマーという女優さんが出演しています。あの有名なメリル・ストリープの娘です。そしてその年老いた現代のライラの役を、メリル・ストリープが演じているのです。実の親子なので顔が似ていますから、全く違和感がありません。名女優の親子が二組も共演していました。
そしてアンの若き日の恋愛相手であるハリスを演じたパトリック・ウィルソンも最高。でも面白いことに現実世界ではパトリックではなく、アンに片思いするバディ役のヒュー・ダンシーとアンを演じたクレア・デインズは、この映画がきっかけで結婚します。この映画に出演する俳優さんたちの息が合っているのは当然かも。
何度も感動して涙を流す映画です。その中でも特に印象に残っているシーンがあります。アンの次女のニナは、自分の人生に行き詰まりを感じています。さらに死に瀕した母のアンがうわ言のように「過ちを犯した」と呟きます。人間はどうしても後悔するものです。そんな母の姿を見ていて、ニナは自分の未来にも不安を感じていました。
ところがニナは見舞いに来た母の親友のライラ、つまりメリル・ストリープの言葉に心を動かされます。後悔や失敗もあったかもしれないけれど、自分の母が精一杯に生きてきたことを教えてもらいます。自分の人生を一歩先に進める勇気をもらうのです。
この二人が語りあうシーンがとても感動的でした。死を前にして、人間はいろいろなことを回想するかもしれません。でも怖がって何もしないより、一歩でも前に進む人生にしたい。そんな気持ちにさせてもらえる映画でした。映像も美しい。登場人物たちのそれぞの人生が生き生きと描かれた映画です。機会があれば、原作の小説を読んでみようと思っています。
さて、最後にちょっとお知らせです。明日から2〜3日ほど、ブログを完全休養させていただきます。気合を入れて取り組みたいことがありますので、それに集中したいからです。順調に行けば水曜日か木曜日くらいにはブログを再開する予定です。TwitterやFacebook等では適当に投稿すると思いますが、ブログはちょっとお休みさせていただきます。
『夢で会える 体外離脱入門』は在庫僅少ですので、お求めの方はハート出版さんや書店に問い合わせてください。Amazonでの注文はこちらです。
『ゼロの物語』3部作は電子書籍のみの販売となりますので、こちらのホームページから販売サイトに行ってくださいね。
『STORY OF ZERO BOOK Ⅰ 〜ENCOUNTER〜』は全世界のAmazonで配信中です。日本のAmazonはこちらです。