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高羽そらさんインタビュー

サイコパス・インサイド

朝は昨日の雲が残っていましたが、昼頃にかけて青空が広がってきました。夕方になっても快晴の神戸です。今日は春分の日ですね。日が長くなりました。ちょっと空気が冷たい程度なので、薄手のジャケットで歩くのに最適でした。

 

今日は3連休の2日目。きっとどこの行楽地も大勢の人で賑わっているのでしょう。我が家もそんな連休の雰囲気を味わうかのように、買い物ついでにゆっくりと地元の街を散策していました。普段あまり見ない場所を観察していると、新しい気づきがあるものです。

 

そしてちょっぴり贅沢なランチをしてきました。先延ばしになっていたホワイトデーのランチです。そのお店も連休のお客さんでいっぱいでした。でもゆったりした席で食事できましたので、とても楽しい時間を過ごすことができました。

 

さて、昨晩に読了した本です。

 

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『サイコパス・インサイド──ある神経科学者の脳の謎への旅──』ジェームス・ファロン著という本です。

 

著者はアメリカで活躍する神経科学者です。専門用語が多用されているので、ちょっと読みづらかった本です。でもその内容に強くひかれて、一気に読んでしまいました。

 

元々はサイコパスを専門に研究している人物ではありません。ところがあることがきっかけで、サイコパスについて深く研究するようになりました。著者はある機関から、凶悪な犯罪者の脳データの傾向を分析するよう依頼されていました。いわゆるサイコパスと呼ばれている人たちです。

 

サイコパスではない人のデータと比較するため、自分の家族の脳データを採取していました。その正常なはずのデータの中に、完璧なサイコパスの画像が含まれていました。誰が見てもサイコパスと判定を下す写真です。データが紛れ込んでしまったと思い、番号で書かれていたそのデータの氏名を確認しました。

 

ところが、その写真は自分だったのです。

 

著者は凶悪犯罪者ではありません。妻と40年以上も連れ添い、3人の子供に恵まれた平凡な人間です。警察に逮捕されるような罪を犯したことは一度もありません。もっともサイコパスから遠いと思われる存在でした。

 

そこから彼の研究が始まります。自分と凶悪犯罪者の脳はまったく同じ。遺伝子によって人生が8割以上決まる、という今までの自分の研究が間違っていることになります。ですから必死になってその秘密を探ろうとしました。

 

そこから興味深い話がいっぱい登場します。彼の先祖をたどると、多くの犯罪者の存在が明確になります。それもかなり残忍な方法で親族を殺害している先祖ばかり。そして『戦士の遺伝子』と呼ばれる暴力性を誘発する遺伝子が、自分を含めた親族に存在していることも突き止めました。

 

状況から見れば、著者はいつ連続殺人犯になっても不思議ではなかったのです。ではなぜ自分は犯罪者ではないのか?

 

その答えは、『虐待を受けていない』ことにありました。

 

同じような先天的な脳の構造を持ち、暴力的な遺伝子を引き継いでいても、犯罪者だけに共通することがありました。それが幼い頃に両親等からひどい虐待を受けていたことです。サイコパスの素養を遺伝的に持っていても、幸福な家庭で育った子供には凶悪な犯罪者が出てくる可能性が極端に低いようです。

 

でもこの本はそこで終わらないのが面白い。著者は家族や友人に、自分についてどのように思うかを真剣に訊ねます。その結果をまとめると、驚くような事実が明らかになりました。やはり彼はサイコパスだったのです。ただ犯罪を犯していないだけでした。

 

強烈に自己中心的であり、認知的には共感できても、情動的な部分に関して他人に共感することができません。他に気になることがあるからといって、平気で約束をすっぽかします。自分の好奇心を抑えきれず、他人を危険な目に合わせることがあります。その他サイコパス特有の行動が数え切れないほど見つかりました。

 

なぜ著者は気づきなかったのか? それこそが、サイコパスである証拠です。他人が自分をどう思っているかなんて気にしません。だから気づきようがないのです。研究するために追求したからこそ、明白になった事実でした。

 

サイコパスというのは犯罪者の代名詞にようになっていますが、決してそうではありません。社会的に重要な仕事についているサイコパスの人が大勢います。政治家だったり、会社の経営者だったりします。サイコパスの彼らは常に冷静で、リスクを恐れず重要な決断することができるからです。

 

外科医や諜報部の工作員、あるいは特殊部隊の兵士等にも優秀なサイコパスの人がいます。動揺することなく難しい手術でメスを使うことができます。冷徹に上官の命令を守り、躊躇なく銃の引き金を引くことができます。目的を遂げるために国交のない国に平気で侵入することができます。

 

人種を問わず、約2パーセントの割合でサイコパスが存在するそうです。ではなぜ進化の過程でそうした遺伝子を人類は排除しなかったのか? それは必要だったからだろう、という著者の結論です。現代の人間社会において、犯罪者ではないサイコパスの遺伝子がある割合で必要なのでしょう。

 

そしてサイコパスが淘汰されない理由として、自分を守るために他人を騙すことに優れている、ということもあるそうです。善人を装いながら、自己中心的な自分を社会に残す術を持っている、ということです。面白い!

 

サイコパスというのは、とても興味深い存在です。犯罪者ではないサイコパスを主人公にした物語を書いてみたくなりました。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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