未来の自分は答えを教えてくれない
天気は下り坂ですが、晴れ男の私には影響なし。どちらかといえば夏の日差しを浴びながら、いつもの買い物に行ってきました。夕方になって雲が厚くなってきたので、いよいよ雨が降りそうです。
今日Facebookで友人になった方に、アメリカの陸軍で軍曹をされている女性がいます。アリゾナ州出身の方ですが、現在はイラクで任務に就かれているそうです。私のつたない英語でやりとりしていましたが、なんとか通じたようでほっとしました。
それにしてもネットというものは世界が狭くなりますね。イラクにいる方と、リアルタイムで交流することができるのですから。問題は言語だけです。外国語を話せるのは財産だと思います。でも未来には、そんな必要さえなくなってくるかもしれません。こんな記事を見つけました。
「ほんやくコンニャク」の実現に一歩近づいた?―耳に入れて使う自動翻訳装置「Pilot」の仕組みって?
ニューヨークのスタートアップ企業が、耳に入れるタイプの自動翻訳機を開発したそうです。今までキーボードタイプの商品はありましたが、耳に入れる物は初めてです。ほぼ同時通訳と同じような状態になるとのこと。
耳に入れたイヤーピースにはマイクが内臓されていて、相手が話す音を捉えます。そしてスマホに転送して理解できる言語にテキスト化します。そしてそれが読み上げられ、耳で聞き取ることができます。翻訳機能は日々進化していますから、日常会話なら十分に利用できるかもしれません。
こうした装置が一般化して安価になれば、気楽に外国旅行をすることができます。そうなればフランス語圏でもスペイン語圏も気にせず地元の人と交流できます。あったらいいな、というのは具現化するものですね。
だったら外国人だけでなく、未来や過去の自分と会話ができたら面白いだろうな、と思うことがあります。昨日はそんなシーンが出てくる映画を観ました。
『スター・トレック』という2009年のアメリカ映画です。何度も観た作品ですが、まもなく新作が公開されるので復習を兼ねて観てみました。
このシリーズは従来のテレビ放送と少しストーリーを変えた、リブート的な作品となっています。ですからカーク船長やスポックとの出会いがテレビとは違います。パラレルワールドを見ているようで、私はこのシリーズが大好きです。二作目の『イントゥ・ダークネス』も当然観ましたし、新作の『ビヨンド』も必ず映画館に行く予定です。
カーク役のクリス・パインも大好きですが、私はスポックを演じているザカリー・クイントが大好きです。彼を初めて観たのは、『HEROES』のサイラー役です。このサイコパス的なサイラーと、真面目なスポックのギャップが気に入っています。
この映画のラスト近くで、若いスポックが年老いたスポックと出会うシーンがあります。老スポックはブラックホールに飲み込まれて、過去へ来てしまったのです。その老スポックを、テレビシリーズでおなじみのレナード・ニモイが演じています。昨年亡くなったのが残念です。
過去と未来の二人が出会うシーンを観ていて、普段私が意識していることを思い出しました。
『未来の自分は答えを教えてくれない』ということです。
先日のブログで『行き詰まった時のアドバイザー』という記事を書きました。何かに行き詰まったとき、数時間先の自分に意識を向けると、すでに到達している答えを教えてもらうことができる、という記事です。
今でもそれを活用しているので、日々数時間先の自分に声をかけています。でも5年先や10年先の自分に対して、同じように接することはしません。だって答えを受け取ることができるとは思えないからです。
これは逆の立場になって考えてみるとわかります。例えば10年前のあなたが突然姿を見せて、困っているから助けてほしい。あるいは迷っていることについて正しい答えを求めてきた、と想像してみてください。あなたならどう答えますか?
私なら、「自分の思うように精一杯頑張ればいい」としか言いません。
なぜなら「今」の自分があるのは、悩んで苦しんだ結果、自分で納得した道を進んできたからです。そして自分は「今」の人生しか知りません。もし「今」の自分に後悔していることがあったとして、それを避けた結果を知らないのです。アドバイスできるわけがありません。
さらに悩み苦しんだ経験が、決して無駄になっていないことを理解しています。とりあえず前に進め。命ある限り精一杯生きたらいい。そう言うことしかできませんし、それが「今」できる最善のアドバイスだと思います。
だから数年先の未来の自分に答えを求めている時間があるならば、今を精一杯生きるべきです。失敗か成功かなんて、一時的な判断でしかありません。失敗しながら学んだことから、成功につながる道が見つかるかもしれません。でもその事実を前もって教えてもらえば、その学びは絶対に経験できません。
『未来の自分は答えを教えてくれない』
辛くて泣き言を言いたくなったとき、この言葉を思い出すようにしています。
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