オカルトとミステリーの壁
沖縄は梅雨明けしたようですが、神戸は梅雨真っ盛りです。午後から本格的な雨になって、今もバルコニーの向こうの景色は雨に煙って真っ白です。それでも朝のうちは小雨でしたので、外出の行き道はかなり助かりました。
そして帰りは今年初めてバスに乗りましたので、強くなった雨あしの影響を受けることなく自宅に戻ってくることができました。来週に東京へ行く時は晴れて欲しいのですが、梅雨だから難しいかな。晴れ男の私と梅雨前線の勝負ですね。
今日は北海道の函館で大きな地震がありました。被害の状況はわかりませんが、とにかく津波がなかったのでほっとしました。日本は地震大国ですから、いつどこで起きても不思議ではありません。家族との連絡方法くらいは確認しておくべきですね。
ミニマリストの我が家では、大きな地震で注意する必要があるのはテレビくらいかな。食器棚もタンスも本棚もありませんから、どこにいても何かの下敷きになることはまずありません。それでもやはり備えは必要です。我が家には猫のミューナもいますからね。北海道で大きな被害が出ていないことを祈っています。
さて、昨晩読了した本です。
『予知夢』東野圭吾 著という本です。
大学教授の湯川学が活躍する「ガリレオシリーズ」の第二弾の作品です。東野さんが直木賞を受賞された、同じ「ガリレオシリーズ」である『容疑者Xの献身』の一つ前の作品です。
映画で湯川を演じる福山雅治さんを見て以来、小説を読んでも福山さんの顔しか浮かんできません。映像の影響力はすごいものです。
昔からオカルトとミステリーのあいだには、暗くて深い河がある、と言われています。大きな壁が存在しているのですよね。ミステリー小説においてオカルトっぽい匂いを感じても、決してオカルトとしては成立しない、という意味です。ファンタジーの作品なら、オカルトもありでしょうけれど。
この作品にもその河が存在していました。タイトルを見てもわかるとおり、オカルト色に満ちています。全部で5つの短編があります。予知夢、霊視、ポルターガイスト、火の玉、予言の5つがテーマになっています。
このシリーズのレギュラーである草薙刑事は、これらの事件をオカルトとしてしか判断できずに困ります。ところが物理学者である親友の湯川は、そのからくりを解明していきます。そのあたりの過程がとても面白かったです。さすがガリレオです。
そして短編なので、推理に参加する楽しさがあります。この5つの短編のうち、3つは真相を見抜きました。残り2つは事件の真相にビックリ! ちょっとした推理ゲーム感覚で楽しめる著作です。東野さんの作品のルーツを感じさせる素晴らしい短編集でした。
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