頭のなかの国境
暑いの飽きたぞ〜! 空の低い位置には積乱雲が現れるのですが、中天付近は雲がなくて真っ青。だから太陽の熱線が容赦なく降り注がれてきます。もううんざりです。それでも今日の神戸の最高気温は34度なので、久しぶりに猛暑日から抜け出せました。新記録更新中の大阪は、今日も35.9度の猛暑日。余裕で新記録ですね。
こんな暑苦しい日だというのに、どこに行っても今日は人が密集していました。朝イチに散髪をしに行ったのですが、開店前の時間だというのに5番手。平日なのにこんなこと初めてです。あっという間にわたしの後にも4人が並びました。
理容院と美容院が併設されたお店なのですが、いつも空いている美容院も超満員でした。その後、妻と待ち合わせて行ったスーパーのフードコートも、珍しく超満員。狭い椅子しか空いてなかったので、腰を痛めてしまいました。
さらに帰りのバスに乗ると、またまたいっぱい。人が密集しているだけで暑苦しいですものね。25日なので銀行のATMが混雑するのはわかりますが、それ以外の場所がなぜあれほど人で溢れていたのか不明です。不思議な1日でした。
さて、昨晩に読了した本です。
『君はどこにでも行ける』堀江貴文 著という本です。
グローバル化をテーマにした書籍です。堀江さん自身が仕事で多くの国をいつも訪問されていますから、実体験に基づく日本の現状を知ることができます。特にアジア各国の経済成長は目をみはるものがあります。ある程度は理解していたものの、この本を読んで驚くことがいくつもありました。
戦後の日本は高度経済成長の波に乗り、世界でもトップクラスの経済大国になりました。わたしの世代はそれを子供の頃から体感していましたから、いまだにそのイメージが残っています。高値が付いていた日本の記憶を引きずっているのでしょう。
でも実態は大違い。『爆買い』という言葉が馴染み深くなっていますが、それが今の日本を象徴しています。日本が『安い』からアジア各国から日本に人が訪れるのです。物価や賃金等の格差はなくなっています。他のアジアの方が物価が安いというのは、すでに過去の話なのです。
日本は移民政策に消極的ですから実感がないのだと思います。例えば日本が移民の受け入れを解放したとしても、インドネシアやタイ、中国や韓国の人で移民を希望する人はほとんどないはずです。なぜ移民するかといえば、給料が良くて稼げるからです。
でも先ほどの国では自国で働くほうが給料がいいのです。失業率も低い。自分の国で稼ぐほうが年収が高く、日本は良質の商品を安く買える観光国としての魅力しかないのです。移民を申し出るとしたら、カンボジアやラオスの人くらいでしょう。それも数年すれば変化してしまうほど、アジア各国の経済成長のスピードは加速しています。
日本は高齢化して、若い世代が減る一方です。それはヨーロッパやアメリカ諸国と同じ状態です。日本はすでに経済が成熟して、これまでのようなGDPを維持することは不可能なのです。そのあたりのことを知りたい方は、ぜひこの本を読んでください。堀江さんの経験を交えながら、アジアや欧米諸国の現状について紹介されています。勉強になりますよ。
堀江さんがこの本で言いたかったことは、無意味な国境意識を取っ払うということです。グローバル化の時代を迎えて、自分の国と外国という強固な壁は、何も生み出さないと述べておられます。かといって、何が何でも海外へ飛び出せと言われているわけでもありません。ネットが浸透した現代社会において、日本にいたままでも海外との関わりを深めていくことができるからです。
堀江さんの真意が記された部分を引用します。
〜以下抜粋。
国境とは何か? 国境というものは、それぞれの国家の主権の及ぶ、陸地か海上に引かれたラインのことだと思っているのではないだろうか? 常識の知識としては、間違っていない。でも、君たちがとらわれている本当の国境は、別のものだ。
君たちの国境は、頭のなかにある。
(中略)
国境をなくす生き方というのは、君自身のマインドを変えること、パスポートを手にしてお金とスマホを用意して、飛行機に乗るのは、単なるひとつの手段でしかない。頭のなかの国境を消すことが、君を本当の意味で世界に飛び立たせる。
何度も述べてきたけれど、実際に日本を出て行かなくても全然かまわない。頭のなかの国境がなくなれば、日本の田舎ぐらしでも入ってくる情報の質は、格段に上がる。飛行機の搭乗券を買うより、楽なことのはずだ。
頭のなかの国境を消そう。そうすれば君はどこにでも行ける。
〜以上抜粋。
グローバル化の世界に対応していくために大切なのは、頭のなかの国境を消すことです。どれだけ海外へ行っても、頭に強固な国境がある限り、グローバル化に対応した生き方はできません。
幕末の日本を見るとよくわかります。ほとんどの武士は、頭のなかの『藩』が消えなかったのです。『日本』が見えていませんでした。頭のなかの『藩』を消すことができた武士が、維新を引っ張ってきたのでしょう。フラクタル的な視点で見れば、現代社会もまったく同じことです。
頭のなかに強固な国境がある方は、ぜひこの本を読んでみてください。国境線が曖昧になってくると思いますよ。
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