天才を失脚させたのは誰?
朝のうちは雲が残っていましたが、午後からようやく晴れ間が見えてきました。しばらくは雨の心配がなさそうです。今日は朝から仕事に集中していましたので、いい雰囲気で1日を終えることができそうです。
今日、ようやくiPhoneを最新のiOS10にアップデートしました。最初のころにあった不具合は解消されたようで、トラブルなく更新できました。iOS10は評判がいいようで、何となくわかる気がします。iPhoneを手にしただけで待ち受け画面になると、オォと思わず叫んでしまいました。
写真には思い出を再現する「メモリー」という機能が付加されています。試しに使ってみましたが使用できません。写真が少なすぎて、メモリー、つまり思い出がない、とiPhoneに言われてしまいました。だって撮影した写真がPCにiCloudで転送されると、わたしはすぐに消してしまいますからね(笑)
iPhoneのアップデートよりも困ったのは、メインのメールアドレスを変更したことです。Apple IDも変わりますから、設定のやり直しばかり。クレジットカードのサイトも変更が面倒でした。迂闊にメールアドレスを変更するものではありませんね。Hotmailから変更したGmailは、大切に使おうと思いました。
さて、昨晩に読了した本です。
『天才』石原慎太郎 著という本です。
石原さんが執筆された、田中角栄さんの伝記です。わたしが小学生のころに首相になられた角栄さんですから、その後のロッキード事件も記憶に残っています。今の若い世代の方にはピンとこない人物かもしれませんね。
この小説を読んで、タイトルのとおり天才だと感じました。当時は子供だったので、それほど素晴らしい政治家だとは思いませんでした。小学校しか卒業していない、ということばかりクローズアップされていたように思います。
ある意味ナショナリストであられたようで、太平洋戦争後の日本について真剣に向き合った方だと思います。つまりアメリカの呪縛から逃れ、一つの国家として独立的な立場になることを意図されていたようです。
アメリカに事前通告することなく中国との国交を回復させたのも、アメリカの石油に依存している状態から抜け出そうとしたのも、そうした意図があったからのようです。ですから当時のアメリカという大国の虎の尾を踏むことになってしまいました。
ロッキード事件は、田中角栄という人間を失脚させるために仕組まれたものだと、この小説を通じて語られています。当時は著者の石原さんも国会議員でしたが、金権体質の田中角栄氏とは正反対の位置に属していました。批判の先頭に立っていたのです。そんな石原さんが書かれるからこそ、ロッキード事件に関する解釈に信ぴょう性を感じます。
ロッキード事件が明るみになったこと自体が普通ではなく、その後の裁判も通常では考えられない手続きを取られています。さらに旅客機よりも、自衛隊に搬入されている戦闘機等のほうがやばかったとのこと。でもそれには誰も触れようとしていません。
5億円を受け取ったことで首相として初めて有罪となりましたが、そのお金は選挙戦の真っ最中に投げ込まれています。当時の田中角栄氏は候補者に金をばらまいていました。自力でかき集めた金額は300億円。だから、たかが5億円なんか気にもとめていませんから、まんまと仕組まれてしまったのでしょう。
一人称で書かれた小説ですが、会話文は数回しか出てきません。ひたすら自己の人生を振り返る一人語りのような小説です。それゆえに、読んでいて引き込まれるような気がしました。あの石原さんが天才と呼んだ人物が、アメリカを怒らせたために失脚したという当時の国際情勢がリアルに感じられます。
今やアメリカそのものよりも、Apple、Google、Amazon等の多国籍企業がそうしたパワーをコントロールしているのかもしれません。現代においてはそうした企業の虎の尾を踏んでしまうと、政治の表舞台から引きずり降ろされることになるかもしれませんね。
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