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高羽そらさんインタビュー

「空気」の研究

台風に刺激された秋雨前線の影響で、どんよりとした雲に覆われている神戸です。午後3時ごろから4時ごろにかけて、かなり激しい雨が降っていました。台風18号は今日の夕方には沖縄に接近し、水曜日から木曜日にかけて関西に影響をもたらしそうです。

 

でもタイミング的にはバッチリで、わたしが外出する予定の時は台風の影響は少なそうです。明日の晴れ間に何とか買い物を済ませて水曜日の台風をやり過ごし、木曜日以降の予定を無事に終えたいと思っています。

 

今日は少し面白い実験をしてみました。iOS10という最新のiPhoneのOSでは、写真のシャッター音が消せるとのこと。もしかしたらバグの可能性もあるそうですが、わたしが使っているiPhone6s以降の機種なら設定できるそうです。

 

盗撮が問題となっている現代の日本において、ちょっとまずい状況ですね。でも盗撮をしようとする人間は、音が出ないように最初から細工しています。ですから今さらAppleが目を光らせても、どうしようもありません。だから今のところこの設定を修正するつもりはないようですね。

 

美味しい料理を食べたりした時、ブログでアップして紹介したくなります。そういう時にシャッター音がしないと気にせず写真を撮ることができます。もちろん撮影を禁止しているお店ではNGですけれどね。とりあえず面白そうなのでやってみました。

 

普段見たこともやったこともない設定方法ですので、少し緊張しながらの操作でした。でもネットで噂になっていたとおり、シャッター音なしで撮影できます。マナーモードで撮影しても、独特の電子音が出なくなりました。それにしてもこの機能を見つけ出した人はすごいなぁ。それほど普段から研究しまくっているのでしょうね。

 

ということでシャッター音なしで撮影した写真です。

 

IMG_3849

 

 

『「空気」の研究』山本七平 著という本です。昨晩に読了しました。

 

1977年に出版された古い本ですが、今でも十分に通用する内容です。ここで書かれている空気はわたしたちが呼吸で吸っているものではなく、空気を読む、という意味で使われる「空気」のことです。

 

この本を読んでいて理解できましたが、日本人というのは「空気」に支配されやすい民族です。そのことについて、例をあげて詳しく説明されています。出版された時代らしく、ロッキード事件や、イタイタイ病という公害問題が取り上げられています。そして戦時中の日本軍の行動を支配していた例としても、「空気」の存在をあげられています。

 

太平洋戦争で日本の敗戦が見えかけていたころ、戦艦大和が特効的な攻撃をしかけました。冷静になって理論的に分析すれば、目の前に並べられた材料は攻撃するべきでないという状況です。当時を振り返った軍人たちもそう述べています。それでも攻撃を決定しています。

 

連合艦隊司令長官が戦後にこう言っています。

 

「戦後、本作戦の無謀を難詰する世論や史家の論評に対しては、私は当時ああせざるをえなかったと答うる以上に弁疏(べんそ)しようと思わない」

 

いかなるデータに基づいて攻撃の決断を下したかは明らかにしていません。軍のなかにそういう「空気」があったしか言えないそうです。

 

これは欧米人にとって、まったく理解できないことだそうです。合理的に考えれば当たり前なのに、そうすることができない。明確なデータよりも、その場の「空気」が重視されるのです。こういうことは現代社会にも多々あるのではないでしょうか?

 

そうした「空気」はどんなものにも適用されます。自動車等の物だけでなく、概念や信条にも適用されます。これまた古い例ですが、天皇制に対する戦中戦後の日本人の心理がとても興味深いものでした。

 

戦時中の天皇陛下は「現人神」です。明治以降、そうした精神が叩き込まれていました。著者が戦後に通訳の仕事をしていた時、アメリカの兵士がやたらにダーウィンの進化論を、日本人に説明しています。尋ねてみると「天皇陛下という人間を神だと思っている日本人は、進化論を知らない」と思っていたそうです。猿が人間になったことを知らないから、特定の人間を神だと信じるのだと思い込んでいました。

 

ところが著者が進化論なんて誰でも知っている。戦前でも小中学校で普通に習うことだと伝えると、かなり困惑したそうです。進化論を理解しながら、同時に天皇陛下を神だと信じられる日本人の感覚が理解できなかったようです。それは戦時中の日本に存在していた「空気」が理解できないということだと思います。

 

気になる方は是非この本を読んでみたください。「空気」を重んじる日本人の発想が理解できると同時に、どうすればそうしたものに支配されずに生きていけるかを知ることができます。キーワードは絶対化と相対化です。あることが絶対化されることで、それは「空気」となってしまいます。宗教はまさしくその見本です。

 

ところが相対化されることによって、呪縛から解かれます。たった一つの視点ではなく、違う立ち位置から事実を把握することができるからです。つまりわたしたちに必要なのは、相対的な発想なのかもしれません。物事のあらゆる面を見ることで、特定の「空気」に支配されることがなくなるのでしょう。とても面白い本でした。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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