思い込みは消せない
いよいよ今年も押し詰まってきました。今日は外出日ですが、お正月の買い物は8割がた終了です。残るは31日の買い物だけです。といっても新年の2日にはいつものスーパーが営業しているので、普段と大して変わらないのですけれどね。
それでも少しくらいは正月スペシャルな食材をゲットしようと、いろいろなスーパーを見て回りました。やや上質な食材を扱うスーパーがあります。さすがに年末ですので、かなりいいものが置いてありました。普段では手に入らないような食材をゲットできたので、これで十分にお正月気分にひたれそうです。
少し遅めの紅葉を見せてくれた六甲山系も、すっかり冬枯れの山になってしまいました。今朝も昨日に引き続き、かなり冷えました。
つい先日には茶色の葉を見せてくれていた近所のメタセコイアも、この写真のとおり冬越えの準備完了です。こうして葉を落とすことで、寒い冬を乗り切っていくのですね。元気な鳴き声を聞かせてくれているカラスやヒヨドリたちも、彼らなりの工夫で冬を越すのだと思います。
そういえば2月ころのイメージがあるメジロの群れを、先日近所で見かけました。今日も何羽かのメジロを見ています。もうこんな時期から活動しているのですね。自然というものが常に止まらず、動き続けていることを実感させてもらいました。
さて、今年1年もたくさんの本を読み、映画を観ました。本に関しては1日1冊を目標にしていますが、小説はじっくり読みたいので時間がかかってしまいます。ビジネス書ならサラッと2時間程度で読めるのですが。
だから平均すると、2〜3日で1冊のペースだと思います。それでもざっと150冊以上は読んでいるはずです。来年は集中力を強化して、さらにペースを上げていきたいと思っています。
映画もブログで紹介している以外にも観ていますから、軽く100本は超えているでしょう。ここ数日でも初見の『マラソンマン』というダスティン・ホフマンの若いころの映画や、『イーグルアイ』、『ソルト』という何度も観ている映画を鑑賞しています。
本や映画に触れるにあたって、今年は特に意識したことがあります。それはできる限り思い込みを手放すことです。これまで避けていた純文学の本を今年は読むようになりました。そのきっかけを作ってくれたのは、辻仁成さんや村上春樹さんの作品です。
映画に関しても今まで洋画が中心でした。でも今年はできる限り邦画を観るように意識しています。アニメも好きな割にはわざわざ映画で観ることをしなかったので、そのあたりもかなり意識的に観るようにしました。
人間はどうしても思い込みを持っています。50年以上も生きていれば、数え切れないほどの思い込みを抱えています。よくスピリチュアルな世界で、『すべての思い込みを手放しなさい』という文章や言葉を目にすることがあります。
でもやるだけ無駄です。すべての思い込みを消せるわけがありません。そんなことをすれば、自分が誰なのかわからなくなってしまいます。
なぜならわたしたちが有している最大で最強の思い込みは、『自我』を本当の自分だと信じていることです。すべての思い込みは、ここからスタートしています。それゆえ『自分』の好き嫌いが存在するのです。
でもこの思い込みがなければ、わたしたちは物質世界で生きていくことができません。本当はすべてがひとつなのに、自分は分離して独立した存在だと思い込まなければ、貴重な経験を積むことができません。だからこの世界で生きている限り、『自我』という思い込みは消えませんし、消す必要もありません。
ただしできることはあります。思い込みを構成している壁を、ぐいぐいっと広げることは可能です。わたしが邦画を見たり、純文学を読んでいるのは、思い込みの壁を広げるためです。今読んでいる小説はヘミングウェイですが、数年前のわたしなら考えられないことです。
思い込みは消せませんが、その狭い壁を広げることはできます。そうすれば楽しめることや経験する世界も同時に増えていきます。知らない世界に踏み込むには勇気が必要ですが、思い切ってその壁を広げることで世界が広がります。間口が広いほうが、人生は楽しいですよ!
壁を広げ続けていれば、『自我』というのは本当の自分でないという真理に近づくことが可能です。思い込みの壁を広げることはすなわち変化です。それは人間にとってもっとも怖いものかもしれません。でも変化を怖がっているのが、本当は誰なのかわかりますか?
それは『自我』です。『自我』は本当の自分ではないと知られるのを、もっとも恐れています。だから思い込みの壁を広げることに必死で抵抗するのです。だけど少しずつなら広げていくことはできます。来年もさらに思い込みの壁を広げることができるよう、好奇心を育てていきたいと思っています。
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