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高羽そらさんインタビュー

遺伝子がすべてじゃない

街を歩いていたり、電車やバスに乗っているとき、ふと目が留まってしまうことがある。

 

それは一目で肉親だとわかる人たち。同性か異性かに関わらず、まるでコピーかと思うほど似ている親子がいる。父親にそっくりな子供を見ていると、この親子にDNA鑑定は必要ないだろうなぁと思い、ついニヤっとしてしまう。

 

姉妹や兄弟でも、本当によく似ているなぁと感心することがある。そんなとき、遺伝子はすごいと思ってしまう。

 

ところが少し前、「子孫への形質等の受け渡しは遺伝子だけではない」という記事をネットで読んだ。

 

例えば親が飢餓を経験したとする。少ない栄養で生きていかなければいけないから、自然と省エネの肉体になってしまう。そんな親の子供は、肥満や成人病になりやすいという結果が出ているらしい。つまり省エネモードが転移されているので、通常の食事でも太ってしまうという理屈。

 

驚いたことに、それが孫にも伝わる場合があるとのこと。太りやすいボクの体質は、もしかしたら父か祖父が戦時中に栄養不足だったのでは、という言い訳を支持したくなってしまうwww

 

余談はさておいて、遺伝子を変化させずに形質を子孫に伝えるのを『エピジェネティクス』と呼ぶと知った。とても興味を持ったので、ある人物が推薦している本を読んでみた。

 

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『エピジェネティクス 新しい生命像をえがく』仲野徹 著という本。

 

著者の仲野さんは、大阪大学医学部大学院の生命機能研究科教授。エピジェネティクスの権威で、いくつか著書を出されている。まだ解明されていないことがたくさんあるエピジェネティクスについて、日々研究を進められている。

 

さて著者によると、エピジェネティクスとはこう説明されている。

 

『エピジェネティックな特性とは、DNAの塩基配列の変化をともなわずに、染色体における変化によって生じる、安定的に受け継がれる表現型である』

 

『エピジェネティクス制御は、DNAのメチル化とヒストン修飾による遺伝子発現制御である』

 

あはは、初めて見る人にすればちんぷんかんぷんだろうなぁ。ボクも最初はそうだった。序文を読み始めて、やめようかと思ったほどw

 

でもご安心を。数学や化学式の知識がなくても、上記の概念を理解することができる構成になっている。ゆっくり読み進めていけば、科学的な知識がない人にも理解できるように書かれている。だから今のボクは、著者の概念を理解できている。

 

この本を読めば、いわゆる文系の人でもエピジェネティクスの概要についてほぼ理解できるはず。小説にも使えそうなので、手元においておこうかと思うほど分かりやすい本だった。そして何より面白い!

 

大量に生まれたミツバチの働き蜂のうち、女王蜂になるためにどのような仕組みが働いているか?

 

がん等の病気について、エピジェネティクスがどのように影響していて、さらに治療法として研究されているか?

 

三毛猫ができる仕組みや、なぜオスの三毛猫がほとんどいないのか?

 

そんな具体例をあげながら、エピジェネティクスについて書かれている。だから楽しんで学ぶことができた。

 

遺伝子というのは大量の情報を有している。でもそのすべてが同時に働いているわけではない。細胞によって必要な遺伝子があれば、そうでないものもある。遺伝子は設計図にしか過ぎず、どの部分をどのように使うかによって結果がちがってくる。

 

エピジェネティクスとは、そうした読むべき情報、読まなくていい情報をコントロールする。本を読んでいるとき、不必要な箇所に文字が見えなくなるインクが引かれているようなもの。でもその本に文字が存在しないわけじゃない。ただ一部が読めないだけ。

 

とても興味深い分野なので、また関連図書を見つけたら読んでみようと思う。いい勉強になったなぁ。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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