さて、新しい1年の始まりだ!
今日から5月。関東では不安定な天気で雷雨だったらしいけれど、神戸は少し雲が出た程度。夕方になって見事な青空が広がっている。
5月といえばバラ。昨日の散歩中に、素敵なモッコウバラを見つけた。数年前の5月に神戸の須磨離宮公園のバラ園へ行ったとき、大量のバラが咲き乱れる美しさに圧倒されたことがある。ぼちぼち花をつけているんだろうなぁ。
そして5月といえば、ボクにとって新年度のスタート。生まれ月ということもあるけれど、ほかにも理由がある。くわしくはちょうど1年前のこちらのブログから。もう1年頑張ろう、という雰囲気でテンションが上がっている。
今日も仕事中心の1日だけれど、とても素敵な映画を観た。
『電話で抱きしめて』(原題: Hanging Up)という2000年のアメリカ映画。
どうしてこんなダサい邦題になるのかわからないけれど、映画は素晴らしかった。今のような気候のいい時期に観ると、心がほっこりと癒される素敵な映画だと思う。
主演はメグ・ライアン。彼女の映画ほとんど観ていたつもりだったけれど、この作品は見逃していた。
写真にあるように、3姉妹が主人公。メグ・ライアンが次女で、長女をダイアン・キートン、末っ子をリサ・クドローが演じている。監督は長女役のダイアン・キートンが努めている。
長女は有名雑誌の発行人で、末っ子は売れないテレビ女優。そしてメグ・ライアンはイベント会社を経営しながら、夫と息子と暮らしている。ところが父が認知症を患い、さらに余命いくばくもない状態。
その負担は次女のイブにすべてかかってきて、彼女はパニックになってしまう。また父親がとんでもない厄介な人間。過去に何度もトラブルを起こしているし、病院を脱走したりする。その父親役をウォルター・マッソーが演じている。
3人姉妹の母は父をとっくに見限り、離婚して家を出ている。ところが父にとっては忘れられない女性であり、死をまじかにして元妻に会いたいと訴える。でも母は顔を見たいとさえ思わない。
イブもそんな母に対して疎外感を覚えていて、自分に愛を注いでくれた父親の看病に専念しようとする。そんな3姉妹と父親の過去の出来事を織り交ぜながら、物語は父の最後のシーンへ集結していく。
メグ・ライアンらしく大笑いさせてもらいながら、最後まで観るとハートがジンジンとしてくる。3姉妹そろって父を看取るシーンでは、涙がこぼれてきた。なんてことないストーリーなんだけれど、3姉妹と父親の演技のおかげでとてもいい映画になっていると思う。
ウォルター・マッソーはこの映画が公開された年に亡くなっているので、これが遺作になった。ボクの世代なら、『がんばれ!ベアーズ』の野球チームの監督役が印象に強く残っているよね。
ダイアン・キートンは『ゴッドファーザー』とちがい、コミカルな演技で楽しかった。そして監督としても素晴らしいと思う。リサ・クドローはうまい俳優さんだね。『フレンズ』を観ていないので『P.Sアイラブユー』という映画でしか知らなかったけれど、とても魅力的な女優さんだと思う。
そして何よりもこの時代のメグ・ライアンの可愛いこと。この映画の脚本を書いたノーラ・エフロンは『恋人たちの予感』、『めぐり逢えたら』、『ユー・ガット・メール』の脚本を書いた人。だからメグ・ライアンがどうすれば輝くかを、誰よりも知っている人だと思う。
ボクにとって新年度のスタートに、とても心地いい映画を観ることができた。新しい1年もいいことがあるだろう!
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。