まさに、聖地巡礼だよね
今日は朝から気合が入っていた。掃除を終えて、できるだけ速やかに朝のブログをアップした。そして満を辞して、午前10時を待った。
なぜなら今年の秋に来日公演を行う、エド・シーランのライブチケットが一般販売される時間だったから。
先行予約の抽選に2度落ち、先行販売もわずか2分で撃沈。今日がチケッを手にできる4度目のチャンスであり、同時にラストチャンス。
結論から言えば、結局撃沈……。
先行販売と同じく、ネットのアクセス集中をくぐり抜けてようやく2分後に接続できたとき、すでに予定枚数終了になっていた。まさに瞬殺。
アリアナ・グランデの日本公演が追加になったらしいから、エド・シーランも大阪で追加公演をやってくれないだろうか? 未練がましいけれど、マジでそんなことを思っている。
縁がなかったのだからあきらめるしかない。だけどこのボクの、ライブへ行く気満々の異常に高いポテンシャルをどうすればいいのだろう?
レディーガガは、昨年発売したニューアルバムの来日公演はやらないの? ケイティ・ペリーはヨーロッパをツアー中で、オーストラリア公演のライブチケットを販売する、と彼女が昨日のInstagramに書いていた。日本公演はどうなのだろう?
だけど彼女たち二人なら、エド・シーランよりもチケット争奪戦が厳しそう。だとすると心のなかでふつふつと煮えたぎっているボクのエネルギーの持って行き場がないよなぁ。仕事に転換できたらいいんだけれど、そうもいかないし。
仕方ないから、熾火のように熱を持ったまま置いておくしかないね。素敵なライブ情報が入ったら、その燠火で点火しよう!
さて、そんな心の炎を燃やし続けていた人物の伝記映画を観た。
『炎の人ゴッホ』(現代:Lust for Life)という1956年のアメリカ映画。
ゴッホが拳銃自殺するまでの後半生を描いた作品で、ゴッホをカーク・ダグラスが演じている。カーク・ダグラスといえば、マイケル・ダグラスの父親だけれど、100歳という年齢でいまだ存命されているのに驚いた。大したもんだよね。
ボクは絵画に詳しくないけれど、ひとつだけはっきりしていることがある。それはゴッホが大好きだということ!
20代のころに彼の画集を見て驚いた。なんてすごい絵を描く人だろう、と鳥肌が立った記憶がある。コテコテと塗り重ねられた絵の具の風景が、今にも動きそうな気がした。
30歳になる少し前、ポール・マッカートニーの東京ドームでのライブに参加するために上京したとき、ブリジストン美術館で本物のゴッホ作品を見て興奮したことをはっきりと覚えている。
でもゴッホの晩年しか知らなかったので、彼が伝道師を志していたなんてこの映画を観るまで知らなかった。子供のころからてんかん等の症状があって、心を病んでいたのは事実だと思う。だけど彼の絵画から溢れているパワーは、常人の画家ではなし得ないものだと思う。
この映画が素晴らしいのは、ゴッホの名作の制作現場を映画で表現するとともに、できる限り現地でロケをしていること。アニメの名場面の現地を訪問することがアニメファンで流行しているけれど、まさにこの映画はゴッホの聖地巡礼のような作品だった。
ゴッホを演じたカーク・ダグラスや、ゴーギャンを演じたアンソニー・クインの演技は素晴らしかった。だけど実際に描かれた絵画の世界を映像で見ることができて、ゴッホファンとしては人物よりも背景の世界に目が釘付けになった。
ゴッホという人は、人生を生き急いだような印象が強い。常人には理解できない天才だから、きっとこの地球に居場所がなかったのだろうね。自分のうち深くで燃え盛る精神の炎を抑えきれず、キャンパスにそのパワーを描き続けたのだと思う。タイトルにあるように、まさに炎の人だったのだろう。
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