あの頃ペニーレインと
相変わらず暑い日が続いているけれど、今日は少し空気が乾燥しているような気がする。とにかく朝と夜は比較的涼しいので、睡眠がしっかり取れてありがたい。眠れないと本当に身体がしんどいからね。
さてパソコントラブルのほうは徐々に収束しつつある予感。ボクのパソコンについては外付けのキーボードを注文したので、月曜日には届く予定。これでとりあえずは緊急時でも仕事に対応できる。
電源トラブルを抱えていた妻のパソコンは、今日の午前中に昨日とちがうパターンのOS再インストールをやってみた。どうもそれがうまくいった予感がする。
昨日の再インストール後に電源が落ちることはなかったけれど、相変わらずスリープさせると起動しなくなる。でも今日の再インストール後は、今のところスリープが正常に働いている。そして電源が落ちる様子もまったくない。
つまりこのブログも、妻のパソコンで書いている。もしこれで完治したのなら、もっぱら仕事はこのパソコンを使うことになるだろう。やはり外付けのキーボードでは使いづらいからね。でも最悪の場合を考えて、キーボードの購入は適切だったと思う。
このまま明日の朝のブログまで普通に使えそうなら、明日の午後からこのパソコンを仕事に使ってみよう。電源が落ちないかドキドキの執筆になるけれど、作業しつつマメにバックアップを取るしかない。
さて、今日はとても素敵な映画を観た。
『あの頃ペニーレインと』(原題: Almost Famous)という2000年のアメリカ映画。
ほとんど予備知識なしで観たけれど、マジで素晴らしい映画だった。心がホクホクになり、とても優しい気持ちになれる。この映画を監督したキャメロン・クロウの作品は、そんな映画が多いよね。
『バニラ・スカイ』も良かったし、マット・デイモンが主演した『幸せへのキセキ』という映画は本当に感動した。特にこの映画は脚本が素晴らしいと思う。あとから調べてみると、やはりアカデミー賞脚本賞を受賞していた。やっぱりね。
1970年代のロック好きの人は、この映画の世界にハマると思う。まさにボクの場合はドンピシャだから、BGMの曲を聴いているだけで興奮した。ツアーバスのなかで出演者たちがエルトン・ジョンの曲を歌うシーンなんか、感動でウルウルものだった。
主人公ウィリアムはわずか15歳であの有名なローリングストーン誌の記者になり、人気上昇中のスティルウォーターというバンドの密着取材をすることになる。これは監督のキャメロンが同じ15歳でローリングストーン誌の記者をしたことがあり、レッド・ツェッペリンやニール・ヤングにインタビューして記事を書いたという経験と同じ。
だからある意味、監督の自叙伝のような映画なのだろう。当然ながら脚本も監督が書いている。映画のラストでこれはフィクションですと断ってあったけれど、おそらく体験談が数多く含まれていると思う。
このバンドにはグルーピーの女性がつきまとっていて、そのなかにペニ・レインと名乗る女性がいる。この女性を演じたケイト・ハドソンという女性の演技に圧倒された。いい女優さんだよねぇ。
有名人と交際することでしか生きていることを感じられない女性。現実世界の自分から目を背け、華やかな世界で生きることしかできない。ギタリストのラッセルと交際しているが、ウィリアムはこのペニーレインに恋心を抱く。
少年のかなわない恋ではあるけれど、だからこそこの映画が良質な作品になっていると思う。ウィリアムの目を通して、これから音楽界でのし上がっていこうとするロックバンドと、それを取り巻く人たちの実像がリアルに描かれていく。
そこにあるのは功名心だし、物欲だし、自尊心だろう。だけどその根底にあるのは、「誰もが音楽を愛している」ということ。「ロックを愛している」ということ。そこだけは決してブレない。だからここの映画は、観終わったあとに心がポカポカと温かくなる。
こんな形の恋愛映画もあるんだね。異性に対する愛と、音楽に対する愛が、見事にリミックスされた作品だと思う。
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