感動で心が震えるノンフィクション
かなりでかい台風18号が日本列島に近づいている。どうやら週末から始まる3連休に、西日本から東日本を縦断しそうな気配。
3連休といっても、ボクはひたすら仕事なので行楽の心配をしているわけじゃない。順番で考えると、ちょうど買い物に出かける予定の日曜日に台風が最接近しそうなので、ちょっと困ったなぁと感じているだけのこと。
明日の天気は大丈夫そうなので、日曜日は買い物に行かなくてもいいように段取りしておくべきかな? 大切な予定がある人に比べたらどうでもいいようなことだけれど、それなりに悩むんだよねw
日曜日に外出しないとなると、ちょっと困るのが図書館。普段は月曜日が休日だけれど、祭日のときは翌日になる。つまり火曜日は図書館が休館なので、買い物に出かけても本を借りることができない。ということは、明日はどうしても図書館によっておかなければいけない。
というような、どうでもいいことを考えているのは、実に楽しいもの。仕事に合間にこうしたことを考えることで、思っているよりもいい気分転換になる。台風という非日常の世界が近づくことで、いろいろ感じるのは面白いよね。
それでも北朝鮮によるミサイル発射等に比べたら、まだ台風のほうが容認できる。自然災害も恐ろしいけれど、狂った人間が暴走するほうがもっと怖い。そんな緊張した東アジアの状況で、全力で国民を守ろうとしているのが日本政府。なかでも首相という立場の人物にとって、現在の国際情勢は胃が痛くなるようなことばかりだろう。
そんな首相について書かれたノンフィクションを読んだ。
『総理』山口敬之 著という本。
著者の山口さんはフリージャーナリストだけれど、昨年の5月までTBSの政治部でずっと仕事をされていた。この本は表紙を見ればわかるとおり、安倍首相について書かれたノンフィクション。
山口さんは仕事がら安倍首相とは何度も言葉を交わし、政治的な動きがあったときには、個人的に相談を受けたりされていた。第一次安倍内閣で2007年に安倍首相が辞任されたとき、どの局よりも最初にその情報を流したのは山口さんだった。それは安倍さんとの個人的なつながりの結果でもある。
その後2012年に再び総理として安倍さんは復活されるけれど、それまでの経緯、さらに昨年までの安倍政権の内幕について、語れる範囲で文章にされている。とても素晴らしい文章で、さすが長年記者をされているだけのことはあるな、と読みながら感嘆した。
詳しく書いていたらキリがないけれど、この本を読んで確実に言えることがある。ボクはすっかり安倍首相のファンになってしまった。おそらく現代日本において、歴史に名を残す素晴らしい総理だと思う。
「アベ政治を許さない」とお題目のように叫んでいる人たちは、一度この本を読んでみるべきだと思う。ボクは政治的に中立だけれど、この本を読んで今の日本の総理が、どれだけ多くのことと戦っているのかを知って驚いた。そして心から尊敬した。
いろいろなエピソードがあったけれど、いくつか涙したものがある。2009年に亡くなった中川昭一さんという政治家がいる。まだ56歳という若さだった。その中川さんの戒名を決めるときのエピソードを読んで、涙が止まらなかった。
そして震災の直後、当時は野党だった安倍首相が被災地を訪問されたときの、ある少女とのエピソードにも泣かされたなぁ。本当に誠実な人だと思う。
山口さんは、決して安倍首相を礼賛されているわけじゃない。ジャーナリストとしての客観的な視点で文章を書かれている。実際に読めば、そのことはすぐわかる。だからこそ、安倍首相の真実の姿を垣間見ることができる。久しぶりに読んだノンフィクションだったけれど、強い感銘を受けた作品だった。
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