過去に囚われた亡霊たちの死闘
今日は所用があって、久しぶりに神戸三宮まで出た。平日でも驚くほど活気がある。特に外国人の方が大勢いて、アーケード街のベンチにすわってぼんやりしていると、自分が日本にいることを忘れてしまいそう。周囲では中国語や英語が飛び交っているからね。
今日外出して感じたのは、実店舗には暗澹たる未来しか見えないということ。繁華街に店を構えているだけで、かなりの家賃が必要だろう。当然ながら人件費もかかってくる。だからその固定費を考えると、必死になって売上高を確保していかないとやっていけない。
20年前なら選択肢が少なかったからそれほど悲愴じゃないだろうけれど、今はECがネットを通じて浸透している。そんな時代にわざわざ出向いて顔を突き合わせて商談しているのに、なんとかしようという気概をまったく感じない。
結局は自宅に戻ってから、ネットで別の店に発注することになった。もう少し真剣に考えないと、実店舗は立ちいかなくなると思う。アメリカではトイザらスが破産宣告をしている。その原因はAmazon等のECに駆逐されたから。最初からネットで探せばよかった、なんて思わせる実店舗はもう終わっているね。
ちょっと残念な思いで外出したついでに、どうやら何かアレルギー物質に触れたらしい。家を出てから花粉症のような症状になり、もう大変だった。自宅に戻ってから薬を飲むか悩んだけれど、眠くなるのを覚悟して結局は飲んだ。
今はおかげで鼻はスッキリしているけれど、もうすでに眠い。なんとか仕事は眠くなる前にこなしたけれど、今夜の読書は苦戦しそうだなぁ。午後9時台には寝ているかもしれないw
さて、先日から観ていた映画の完結編を鑑賞。
『るろうに剣心 伝説の最期編』という2014年の映画。
第2作目はストーリー的に不満はあったけれど、この第3作でそんな気持ちは吹っ飛んだ! まさにタイトルとおり、伝説に残りそうな完結編だった。
第2部の最後で登場した福山雅治さんはどういう役かと思ったら、佐藤健さんが演じる緋村剣心の師匠だったんだね。映画のスタートは師匠から奥義を授かるというシーンで始まり、二人のイケメンの命をかけたやり取りに興奮してしまった。
剣心を殺そうと追い回していた伊勢谷友介さんが演じていた蒼紫は、第2作で登場した段階から剣心の味方になると予想していた。そのとおり、藤原竜也さん演じる志々雄との戦いに参戦してきた。まぁ、これは物語の典型的なパターンだよね。
それにしても志々雄は強い。剣心だけではダメで、最後は四人がかりだったものね。ある意味イジメの様相で、志々雄がちょっと可哀想になってしまった。だって最後に闘ったこの五人は、明治時代における『武士』という想いを背負った亡霊たちだったから。
時代は変わり、武士の世界は崩壊した。だけど時代の変化についていけない過去の亡霊たちが、この物語では死闘を繰り返している。そこになんとも言えない物悲しさを覚えた。おそらく志々雄の気持ちをもっとも深く理解していたのは、彼と死闘を繰り広げた四人だろう。
まとめて3作観たけれど、本当に素晴らしい作品だった。こういう時代劇なら、今の若い世代でも十分にウケると思う。こうなると原作の漫画が読みたくなってきた。おそらく剣心について、もっと奥深いエピソードが描かれているのだろう。気になるなぁ。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。