常識なんてブッ飛ばせ!
ここ数年にない最大級の寒波がやってきているらしい。たしかに今朝の神戸の最低気温はマイナス0.6度で、明日の予想はマイナス2度になっている。今夜はかなり冷えそう。
でも今日は朝から晴れていて、このブログを書いている午後4時半ごろでも真っ青な空が広がっている。気温は低いんだろうけれど、晴れているだけで暖かいような気がするから、人間の感覚なんていい加減なものだということ。
ボクたちは新しい日々を過ごしているようで、過去の記憶や常識にしばられている。こんな場合はこうなる的な思い込みが強く、その瞬間を目の当たりにしていないことが多い。考えてるようで、実は何も考えていないんだよねwww
とにかく社会人として、トラブルを起こさないように意識している。だから波風立てないように生きるすべを、無意識に身につけているんだろう。本当は疑うべきかもしれない常識に固執して、それに縛られていることが多々ある。
そんな凝り固まった常識をブッ飛ばしてくれる本を読んだ。
『常識にとらわれない100の講義』森博嗣 著という本。
森さんは工学博士であり、大学で教鞭を取られている。同時に40歳のころからミステリー作家としても活躍されている。以前に森さんが書かれていたけれど、小説を書いた印税の合計が億を超えているらしい。時代のあと押しがあったとはいえ、尋常じゃない金額だよね。
そんな森さんが、常識にとらわれることの馬鹿馬鹿しさについて書かれた本。ボク自身、かなり常識外れだと自覚している。体外離脱の方法を本にするだけで、かなり変人だと言っていいだろう。
だけどそんなボクでも、この本を読んでいて常識に縛られていることを思い知らされた。なんとなく人生が行き詰まっているように思う人は、一度この本を手にしてみるといいかもしれない。自分の行動を阻害している発想が見つかるだろう。
ボクが一番受けたのは、入試問題に関すること。森さんの小説が、入試問題に使われることがよくあるらしい。著作権があるので、いちいち了解を求められる。そこで自分の文章を使った問題を解いてみたとのこと。その感想に笑ってしまった。
以下抜粋〜
十年ほどまえ(まだ珍しかった頃に)、自作が使われた問題を解いてみようと思ったことがある。接続詞を選べ、というのが最初の問題だったが、どれを入れても良いように思えた。森博嗣はひねくれているからこれかな、と思ったら間違っていた。次の問いは、代名詞が何を示すのか、だった。そんなこといちいち考えずに書いているから、全然わからない。答えを見て、ああ、そうなのか、と大変感心した。
〜以上抜粋。
もう笑うしかないよね。著者がわからないことを問題にして、学力を調べようとしているんだから。結局は、問題作成者の思い込みを押し付けられているだけのこと。道理で学校教育では、画一的な人間が出来上がるわけだ。
著者はこの本で非常識な行動を勧めているんじゃない。ご本人も書かれているけれど、非常識な行動をしたことはないらしい。大切なのは非常識な思考であって、他人が考えないようなことを思いつくこと。常識を覆す理屈に価値がある、と述べておられる。
小説を書くうえで常識にとらわれない思考法も書かれていたので、とても参考になった。常識なんて多数決で決められたことだからね。他人に迷惑をかけないなら、発想法をどんどん変えていくべきだと思う。そのためには、自分が不要な常識にとらわれていないか、普段からチェックする必要があると感じさせてくれる本だった。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。