泥棒が主人公の物語は痛快
今日から2月。いつも月初めにボクがやっているのは、水回りの大掃除。まぁ、正確に言えば、中掃除くらいかなw
毎朝掃除はしているけれど、排水口の分解掃除等まで手が回らない。だから月の最初に、台所、洗面、そしてトイレの大掃除をやっている。
この時期辛いのは、水が冷たいこと。1時間くらいで終わるんだけれど、水回りなので冷水に触れずに掃除するのは無理。お湯を使うのが嫌いなので、冷たいけれど我慢するしかない。夏場はかえって水を触ると気持ちいいんだけれど、やっぱり冬はちょっとキツイよなぁ。
でもこれで新しい月を気持ちよく迎えることができる。ちょっとしたことだけれど、こんなことが仕事のモチベーションを高めるのにつながったりするからね。住んでいる場所を綺麗にすることで、心のなかもリセットできる。掃除をしながら、雑念も一緒に流すことを意識している。
さて、つい見逃しているという映画は多い。今日観た映画も、なぜ見逃していたのかと後悔した作品。
『スコア』という2001年のアメリカ映画。主演はロバート・デ・ニーロで、共演者がすごい、なんとマーロン・ブランドとエドワード・ノートンが登場する。この3人の組み合わせだけでも、見る価値のある作品じゃないだろうか。
マーロン・ブランドと言えば、『地獄の黙示録』が頭に浮かぶ人もいると思うけれど、やはり『ゴッド・ファーザー』だろう。あのドン・コルレオーネは、彼以外に演じられる人はいないと思う。
そして『ゴッド・ファーザーpart2』で、若いころのドン・コルレオーネを演じたのがロバート・デ・ニーロ。だからこの映画のファンにとって、この二人が会話しているなんて、まるで奇跡のようなシチュエーションだからね。
そこに若手のエドワード・ノートンが絡んでくる。ボクは彼が出演した『真実の行方』という映画を観たとき、常軌を逸したかのようなと、んでもない演技に圧倒された。多重人格の人間をあそこまで演じられる俳優は、そうそういないだろう。この映画でも、そんなエドワードの怪演が光っている。
この映画は泥棒が主人公、アニメで言えば『ルパン三世』のようなもの。難攻不落な警備システムに侵入して、あるお宝を奪うという物語。その手引きをするのが、エドワードが演じるジャック。障害者のフリをして、清掃員としてその施設に潜入している。
そしてマーロン・ブランドが演じるマックスという男が、金庫破りの達人であるニックに犯行を持ちかける。そのお宝を闇でさばけば、3000万ドルになる。お金に困っていった二人は、どうしてもこのミッションを成功させる必要があった。そのニックを、ロバート・デ・ニーロが演じている。
とにかく宝物を奪う過程がスリリングで楽しい。まさに『ルパン三世』であり、「オーシャンズ11』やスパイ映画の『ミッション・インポッシブル』という作品まで頭に浮かぶ。ニックとジャックの二人だけで、この難しい犯行をやってのける。
ところがジャックはラスト近くで裏切る。なぜならずっとニックに小僧扱いされていて、不満を感じていたから。出し抜いて、自分だけで宝物を持ち去ろうと計画する。途中までうまくいったように見えるけれど、さすがニックは年の功。
ジャックに奪われた時点で、本物とすり替えていた。さらにジャックひとりだけが指名手配されるように仕向け、ニックは恋人と落ち合って逃亡に成功するというエンディングだった。
めちゃ痛快な物語。老練なニックが最後に勝利するのがいいよね。泥棒が主人公という映画は本当に面白い。犯罪だとわかっていても、ついつい応援してしまう。『ソードフィッシュ』を観た人はジョン・トラボルタを応援するだろうし、『トーマス・クラウン・アフェアー』を観た人はピアース・ブロスナンに拍手を送るはず。
だって頭のいい、そして技術力が高い犯罪者って、めちゃカッコいいものね。この映画も、ロバート・デ・ニーロに向けてガッツボーズをしたくなった。とても楽しい作品だったなぁ。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。