日本3.0は始まっている
また寒波が来やがったよ。昨日の雨があがったとたん、神戸には強風注意報が出た。つまり大陸からの冷風が、六甲おろしになって吹き付けるということ。
今日は朝から晴れているけれど、昨日に比べてぐんと冷えた。久しぶりに仕事をしながら、キーボードを打つ手がかじかんでいる。
昨日から新作の小説に取り組んでいる。大まかな構想を組みつつ、登場人物のキャラを決めているところ。今日は大量の資料をネットで検索したので、しばらくはその資料を読破するのに時間がかかりそう。
だけどそうした情報ほど、大切なものはない。頭に叩き込んでおくことで、それらをきっかけにしてインスピレーションが喚起される。未来を見るためには、過去のデータをふまえたうえで、アンテナを張り巡らしておかなければいけない。
これは何も小説に限ったことでなく、社会の世相を読んでいくことも同じ。そんな未来に備えるため、貴重なデータとなる本を読んだ。
『日本3.0 2020年の人生戦略』佐々木紀彦 著という本。
佐々木さんは、NewsPicksというニュースサイトの編集長をされている方。ボクが毎朝書いている『SOLA TODAY』というカテゴリーで取り上げるニュースは、このサイトにお世話になっているものが多い。
『日本3.0』というのは、とてもユニークなタイトルだよね。この数字は、コンピュータのプログラムによく使われるもの。あるソフトを大幅改定した場合、プログラムの名前の後ろに『2.0』という数字が入る。
では『日本3.0』とはどんなことを指すのか。
『日本1.0』は明治元年から、1945年の敗戦までの日本近代のサイクルを指す。日本が近代国家として産声を上げ、日露戦争でピークを極めた後、敗戦という破綻を迎えていくサイクル。
『日本2.0』は、1945年から2020年までの日本を指している。戦後の焼け野原から世界第2位の経済大国にまでなった後、バブル崩壊を経て衰退を続ける現代までのサイクル。
ということは『日本3.0』は、2020年以降の日本のあり方を予測したもの。この本のコンセプトとしては、これからの日本を担う30代の人に向けて書かれている。だとしても、50代のボクが読んだってかまわないよねw
『国家』、『経済』、『仕事』、『教育』、『リーダー』という各項目についての『3.0』が述べられている。とても興味深い内容で、今まで知らないこともあったので、とても勉強になった。
日本は高齢化社会へと邁進している。それゆえこの本に書かれていることは、30代の人たちだけが知っていればいいというものじゃない。世代を問わず、現在の日本の状況を認知するべきだろう。そしてそれぞれの年代で、やれることを行っていくべきだと思う。
こういう内容の本は、陳腐化するのが早い。数年先に読んでも、意味がないだろう。今まさに読むべき本だと思う。なぜなら、すでに『日本3.0』は始まっているからね。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。