タイムループが好まれる理由
東京は桜が満開らしい。神戸は昨日に開花宣言が出たところなので、まだまだこれから。日当たりのいいところでこんな感じ。
まだ四分咲きというところかな。少し日陰のソメイヨシノだと、まだチラホラにもなっていない。おそらく来週の週末くらいが、神戸の桜は見ごろだと思う。
だけど早咲きのしだれ桜は満開だった！
この桜はソメイヨシノより１週間ほど早く咲くので、ちょうど今が満開。毎年楽しみにしているので、今年も会えてうれしかった。この桜をちょっと前に見たような気がするんだけれど、もう１年経ったんだよね。時間の経過があまりに早すぎて、タイムループしたような気がする。
同じ時間に何度も戻ることをタイムループというけれど、最近の映画で最高のタイムループ作品がある。
『オール・ユー・ニード・イズ・キル』（原題: Edge of Tomorrow）という2014年のアメリカ映画。軽く10回は観ているという。ボクのヘビロテ作品のひとつ。
このブログでも何度か紹介しているので、どんな映画は割愛。侵略した宇宙人の血液を浴びた主人公が何度も同じ時間に戻るもので、いわゆる『ループもの』という作品。
戦場で何度死んでも、同じ時間に戻る。だから戦闘経験のないトム・クルーズ演じるケイジは、やがて最強の兵士となっていく。敵の攻撃パターンを記憶できるわけだから、テレビゲームと同じで回数を重ねるほど強くなるのは当然。
ストーリーはよく練られていて、タイムループの面白さを堪能できる。もし観たことがない人がいたら、かなりオススメだよ。特にこの写真のエミリー・プラントが超カッコいい。惚れてしまうからね！
こうしたタイムループ作品は、今に始まったことじゃない。過去の映画でも、多くの作品で採用されている。ボクがもっとも強く記憶に残っている作品が、『恋はデジャ・ブ』という1993年のアメリカ映画。
ビル・マーレイが主演している、ラブコメディ作品。主人公はテレビリポーターで、ある場所に宿泊して取材に行っている。ところが１日が終了して眠りにつき、翌朝目覚めると前日と同じ日が始まる。それが延々と続く。
だから気に入った相手に好かれるのも簡単。だって何度もやり直しができるから。成功するまで異性を口説くことができるものね。
どうしてタイムループ映画がいくつも作られるのか？
人間は、後悔する生き物だから。ボクはそう思う。過ぎ去った過去を後悔する動物は、おそらく人間だけだろう。
ああすればよかった、こうすればよかった。あのとき別の選択をしていたら、今より幸せな人生になったのでは？ そんな想いにとらわれることがある。そしてそれを経験してみたくなる。だからタイムループを取り上げた小説や映画が、いつの時代にも登場するんだと思う。
こういう映画を観ながら、どこか癒されるものがあるのかもしれないね。そして日々の選択の大切さを再認識する。後悔しないよう、最善を尽くそうとする。映画を通じて、そんなことを感じるのだろう。
そんな人間の気持ちが、ラストシーンのトム・クルーズの表情に現れている。何度もタイムループをくり返し、最後の現実では死んだはずのリタ。その彼女が、以前と同じように自分の素性を尋ねる。
そのときに、トム・クルーズがとても素敵な表情を見せる。そのラストシーンを観たくて、この映画を何度も鑑賞するんだよね。その顔がこれ。
写真では分かりづらいけれど、なんとも言えない笑顔を見せる。こんな顔をされたら、男でもホロっとするよなぁw
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。
