これ、めちゃオカルトやんか!
昨日は大雨の1日だった。雨はあがったものの、今日も雲が多くてスッキリしない天気が続いている。明日は晴れるのかな?
今日も自宅に引きこもって、パソコンとにらめっこ。だけど昨日の入浴中に、ようやく新作物語の全体像が見えた。直感的に投入していたエピソードが、ようやくひとつにつながったかな。
ここまでくると、あとはひたすら書くのみ。今月中に初稿を完成させられそうな気がしてきた。予定より1ヶ月遅れだけれどw 最終的には15万字近くにはなりそう。まぁ、長編小説としては普通かな。
小説を読んでいると、驚くような長編に出会うことがある。ドストエフスキーなんて改行なしでぎっしり書くから、文字数も半端なく多い。読むほうも大変だけれど、書くほうもかなりしんどいはず。これは実感としてわかる。
今もそんな長編を読んでいる。文庫本の上下巻を合わせて、1000ページを軽く超える。その上巻を3日がかりでようやく読了した。
『クリスティーン』上巻 スティーブン・キング著という本。映画を先に観て、原作を読みたくなってトライしている。
映画ではSFチックな物語になっている。アーニーという高校生が、あるボロボロの車に一目惚れする。ルベイという老人が持ち主で、ホームレスと見間違うようなみすぼらしい男性だった。その車にクリスティーンと名付けたのは、そのルベイ。アーニーもその名前で呼ぶ。
やがてその車が意思を持っていることがわかる。そしてやはりクリスティーンは女性だった。アーニーが恋人を作ると、その恋人を殺そうとする。そしてアーニーをいじめていた不良が車を壊してしまうと、その復讐として不良連中をクリスティーンは殺害する。
めちゃ怖い作品だったけれど、なぜクリスティーンがそんな能力を持つのか、映画ではあいまいなままだった。少し調べると、原作をかなり変更してあるとのこと。だから原作を読めば、クリスティーンの秘密がわかるかも? それでこの本を手にしている。
上巻を読み終えた印象として、これはSFではなくオカルトだと知った。やはり原作は面白いし、めちゃ怖い。映画では語られていないけれど、元の持ち主であるルベイには妻と幼い娘がいた。ルベイが最初に車を買ったときは、特に異常はない。
ところが娘が車のなかでハンバーガーを喉に詰めて、窒息死してしまう。当然ながら妻としては、この車を見るに耐えない。夫に処分してくれと願うが、ルベイはどうしてもクリスティーンを売ることができない。
妻はやがて精神を病み、クリスティーンの車内で排ガス自殺をする。そう、この車では二人の女性が死んでいる。さらに車を売ってすぐに、ルベイも急死する。この段階で、いかにヤバい車なのかわかる。
上巻を読み終えてわかったのは、アーニーに取り憑いているのは、死んたルベイだということ。車を愛するあまり、死んだあともアーニーに取り憑いてクリスティーンと一緒にいる。それどころか、自分と車の仲を裂こうとする人間を殺そうとする。
映画のなかで不思議だったのは、なぜどれだけボロボロに壊されても、クリスティーンが新車同然になるか? 詳しい事情はまだわからないけれど、ヒントが上巻で出されている。
クリスティーンの距離計は、ある時期から逆に動いている。走れば走るほど、積算距離数が減っていく。つまり時間をさかのぼっているということ。1時間かけて壊されたとしても、1時間走れば元に戻るということだろう。
おそらく自分がベストだった、1950年代でクリスティーンの時間は停止しているような気がする。なぜならその当時のラジオしか入らない。たまにニュースが流れても、1950年代のニュースが流れる。常に若さを維持しているような状態だということ。車としては、かなり不気味だよね。
さてさて、下巻ではどうなるのか。結末は映画と同じなのかな? クリスティーンの行く末を、今夜も引き続き探索しようと思っている。ちょっと怖いけれど。
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