これはクセになるかも
サッカーW杯日本代表、お疲れ様でした! ポーランド戦でバッシングを受けつつ、そのお返しをベルギー戦できっちりやったと思う。睡眠優先のボクは、試合を直接見ていない。でも午前4時台に2対0で勝っているのを知ったとき、興奮してしばらく眠れなかった。
次に目が覚めたときは逆転負けした後だった。でも素晴らしいと思う。世界ランキング3位のチームを追い詰めて本気にさせたんだからね。大勢の人が語り尽くしているのであえて述べることはない。とにかくこれまで日本が出場したW杯で、もっとも未来への明るい可能性を感じた大会だったと思う。
さて、話はコロッと変わる。ファンタジー好きに、超オススメの映画を観た。
『五日物語 -3つの王国と3人の女-』という2015年のイタリア、フランス、イギリスの合作映画。ファンタジーといってもダーク・ファンタジーの作品なので、子供向けの映画じゃない。大人でもグロやエグいのが苦手な人には無理かもしれない。
時代背景ははっきりしないけれど、おそらく中世ヨーロッパが舞台だと思う。隣り合わせた3つの王国の物語が、同時進行で展開されていく。新しい作品なのでネタバレはしない。雰囲気だけを感じてもらおうかな。
この物語は、子宝に恵まれない王妃が、ドラゴンの心臓を食べることで子供を授かるという始まり。ところが魔力によって生まれた王子には、双子のように切り離すことのできない存在がいた。召使いの子供なんだけれど、二人はつながっている。
そのことを懸念した王妃が、召使いの子供を殺そうとする。危険を感じた召使いの子供は王国を出るが、王子はそのことに耐えられない。窮地に陥ったソウルメイトを助けようとして王国を出る。王妃は息子を取り戻すため、魔術師に自分の命を差し出すことを決意する。
女たらしの王がいる国の物語。王はある日、美しい声で歌う女性を見かける。姿を見ることができなかったけれど、王は一目惚れしてしまう。ところがその女性は姉妹で暮らす老婆だった。王は若い女性だと思って、次々と高価な贈り物を届ける。やがて自分の妻になるよう命令する。
暗闇でなら抱かれてもいいと返事するが、当然ながら老婆だとバレてしまう。怒り狂った王はその女性を窓から森に向かって突き落とすけれど、その女性は一命をとりとめて、魔法使いに出会う。そして若いころの姿に戻してもらう。
王はそうとは知らず。その女性を妻に迎える。ところが残された妹は老婆のまま。当然ながら困った問題が起きてくる。この妹の老婆を、ハリーポッターシリーズで『嘆きのマートル』を演じた女優さんが老けメイクで出演している。
3つ目の物語は、王のつまらない見栄で、鬼に嫁がされた王女が活躍するという内容。結婚を夢見ていただけのお嬢様だったけれど、とんでもない冒険に巻き込まれてしまう。必死で鬼の砦から脱走しようとするけれど、そう簡単にはいかない。助けようとしてくれた旅芸人の一座も皆殺しにされてしまう。そこでこの王女は、自ら戦うことを決意する。
というような3つの物語。独特の世界観が魅力的に表現されていて、ハマる人はめちゃハマるはず。ボクはこの映画がクセになりそう。最初は違和感を覚えたけれど、途中から完全に魅了されてしまった。ちょっと怖くてエグいファンタジーが気になる人は、かなりオススメの作品だよ!
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