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高羽そらさんインタビュー

大嫌いな奴だけど感動した

今日の神戸は雲が厚く、とにかく蒸し暑い。全国的にそうなのかな?

 

帰り道に歩くという選択肢は、完璧に消滅した。予想最高気温が30度を超えるときは、荷物を抱えて神戸の坂を登ってはいけない。我が家の家族会議でそう決まった。だから帰り道はバスに乗らなくてはいけない。ちなみに議長は猫のミューナだwww

 

午前中は買い物で外出したけれど、午後からは汗をかきかき仕事をしている。エアコン無しの生活をしてもう12年くらいかな。すっかり慣れたけれど、たまに酷暑の夏は辛いときもある。猛暑は仕方ないけれど、できれば酷暑は避けて欲しい。

 

暑いながらも仕事は順調で、今のところ予定どおりに進みそう。今回は時間が短いことを承知しているので、かなり飛ばしている。だから暑いからといってバテている余裕はない。夏が終わるまでに完成させなくては。

 

さて、主人公が大嫌いな奴なのに感動する小説を読んだ。

 

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『劇場』又吉直樹 著という小説。

 

漫才師であり芥川賞作家でもある又吉さんの、『火花』に続く小説。以前彼のドキュメントを見たことがあるけれど、最初に書き始めた小説はこちらだったらしい。だけど完成する前に『火花』を仕上げることになり、芥川賞の候補になったとのこと。

 

『火花』は漫才師が主人公で、又吉さんと等身大の人物が描かれていた。とても面白かったし、ドラマ化された作品も全編観た。

 

この『劇場』の主人公は売れない劇団で戯曲を書いている人物。とにかくコミュ障のわりには、芝居に関して態度がでかい。新しい芝居をやると息巻いているけれど、空回りするばかり。頑固で他人の意見に耳を傾けず、役者をバカにする。

 

そんな主人公に女優志望の恋人ができる。その子がまた女性の鑑のような人格者で、必死になって主人公を支えようとする。ほとんどヒモのような主人公に対して、いつも深い愛情を注いでいた。

 

この時点で主人公はクソだよね。僕はこの人物が大嫌い。イライラするし感情移入もできない。まぁこれも作者である又吉さんの計算のうちかもしれない。マジで本を投げ出したくなるほど、嫌いな人物だった。

 

まぁそれだけに、彼女の心に寄り添ってしまう。やがて東京の暮らしに絶望して、彼女は身体と心を病んでしまう。精一杯頑張ってきたけれど、一向に心を入れ替えない主人公に耐えられなくなってくる。

 

とまぁ、そんなこんなの物語。まだ新しい小説なので、これ以上のネタバレはやめておこう。

 

これほど主人公を罵倒したけれど、実にいい小説だった。僕としては『火花』よりもこちらの作品のほうが好き。クソ野郎だけれど、根っからの悪人じゃない。だから毛嫌いしながらも、心のどこかで許してしまう。そんな不思議な魅力をもつ主人公だった。

 

ハッピーエンドじゃないけれど悲劇でもない。むしろ前に向いて進んでいこうという気持ちになれる。『創作』という経験をしたことのある人なら、この物語にハマってしまうだろうと思う。さすが又吉さん。また新しい作品が出版されるのを楽しみにしている。

 

decoration/dcr_emoji_238.gif『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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