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高羽そらさんインタビュー

登場人物が作家の命を救った

11月に入って一気に秋が深まった。今日の気温だと、もう晩秋と言っていいくらい。

 

細かいことだけれど、この秋は身に着ける物の変化が多い。何となくだけれど、自分を取り巻く世界のシフトが変わったように感じる。その変化はネガティブなものではなく、流れを止めていた壁をようやく超えたような雰囲気。

 

潜在意識下の変化は、じわじわと顕在意識に影響を与える。今日になってスマートフォンの待ち受け画面を変えたくなったのは、いい写真が撮れただけでなく、そんな無意識下での変化を感じていたからだと思う。ちなみに、その待ち受け画面はこれだよ。

 

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もし人間に自由意志がなくて、誰かが書いたシナリオに従っていたら、そうした変化を感じるのかもしれない。だけどその書き手が手を抜いていたらどうするべきか? あるいはやる気をなくしていたら?

 

なんらかの方法で自分の運命の書き手に会えることができるのなら、その人物を叱咤激励するかもしれない。普通ではあり得ないことだけれど、そんなことをやってのけた小説がある。

 

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『ダーク・タワーⅦ 暗黒の塔』中巻 スティーブン・キング著という小説。

 

全部で7部まである『ダーク・タワー』シリーズの、ラスト前の中巻を読了。これで残すところ、下巻の1冊だけになってしまった。ちょっと悲しい。

 

ここまでの経緯は、『あぁ、そういうことか!』というブログを読んでいただいたらわかるようになっている。

 

第7部の上巻で無事に再会したローランド、エディ、スザンナ、そしてジェイクの4人。正確にいえばオイという名の動物も旅の仲間。中巻ではいよいよ世界を破滅に導く闇の王の陰謀を打ち砕こうとする。

 

囚われた超能力者によって『ビーム』という宇宙創生のパワーが破壊されている。7本のうち5本がすでに破壊され、残りの2本のうち1本が破壊されたら、残りを守ることができない。ローランドたちは囚われてている大勢の超能力者を解放することで、その『ビーム』を死守する。

 

ただ、この戦いで旅の仲間であるエディが死んでしまう。もうすぐ仲間との別れがあることを覚悟していたけれど、さすがにショックで、本を手にしたまましばらく呆然としていたほど悲しかった。

 

彼らにはもうひとつやらなくてはいけないことがある。この物語の第6部で、スティーブン・キングがこの物語を創造していることが明かされている。その秘密を探るため、ローランドたちは1970年代の著者に会いに行ったことがある。

 

ところが小説のスティーブン・キングは1999年6月19日の散歩中、交通事故にあって死んでいた。この段階では『ダーク・タワー』シリーズはまだ第6部までしか出版されていなくて、最後まで書かれていない。

 

つまりこのままではローランドたちが、闇の王の陰謀を打ち砕くことに失敗して世界は破滅してしまう。それは闇の王の陰謀でもあった。

 

そこでローランドとジェイクは、1999年のスティーブン・キングを助けに行く。そしてやる気をなくしていた彼に会い、物語を完結させるように説得する。

 

あぁ、だけど、だけど。スティーブン・キングに突っ込んできた自動車から彼を守るため、ジェイクが死んでしまう。なんてこった!

 

キングは大怪我を負って一命を取り留めるけれど、少年のジェイクは帰らぬ人になってしまった。ローランドはスティーブン・キングに催眠術をかけて、自分たちに会った記憶を消してしまう。けれども事故の怪我から復帰したキングは、心を入れ替えて物語を完結させようとする。

 

なんと驚くことに、この事故は実話。同じ日に散歩をしていたキングは、車にはねられて大怪我を負った。またここで物語に事実を盛り込むことで、読者に錯覚を引き起こさせようとしている。もうボクのなかではローランドが実在の人物のようで、ノンフィクションを読んでいる感覚だった。

 

下巻では残されたローランドとスザンナ、そしてオイという、2人と1匹による最後の旅が始まる。ついにエンディングがやってきた。すぐに読みたいけれど、ちょっと余韻をかみしめてから本を手に取ろうと思っている。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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