自己満足の壁を越える努力
ここのところハマっているドキュメントがある。
アリアナ・グランデが前作の『Dangerous Woman』というアルバムのワールドツアーを行なったときのもので、順次YouTubeで配信されている。もちろん公式なもので、1本が約40分ほどある。このツアーはイギリスのマンチェスターで爆破事件があったものなので、記憶にある人も多いだろう。
昨日にようやくPart3まで見終わった。まだ続編があるみたい。ライブのリハーサルの様子や、スタッフのインタビュー、そして実際のライブ映像で構成されている。チームのアットホームな雰囲気が伝わってきて、とても素晴らしいドキュメントになっている。
とにかくボクが感心して見ているのは、アリアナ・グランデのすさまじいほどのパワー。ステージではかなり激しいダンスをするのに、よくあれだけのフリを覚えられると思う。さらにすごいのは、そんな状況で彼女は21曲のすべてを歌っている。
海外アーティストのアリーナツアーになると、一部の曲で口パクを使う人が多い。動き回るので、声が続かないのだろう。バックで演奏しているミュージシャンが言っていたけれど、アリアナは絶対に自分で歌うと言い張るそう。
「お客さんは録音じゃなくて、生の声を聞くために足を運んでくれる。だから録音の声を聞かせることなんて絶対にできない」とそのミュージシャンに答えたらしい。
当たり前のことのように見えるけれど、あのステージでのパフォーマンスを見ていると、それが並大抵なことじゃないのがわかる。25歳の若さだとはいえ、かなりしんどいはず。ドキュメントでも気管支炎を起こしながら、必死で発声練習する姿が映っていた。
ちょうど昨日、Yahoo!ニュースで紀平梨花ちゃんの記事を読んだ。兵庫県の西宮に自宅がある彼女だけれど、練習は大阪の高槻まで行っている。父親は自宅を売却してまで、練習に通いやすい環境を作っているそう。
そしてそれ以上に彼女自身も、とてつもない努力を重ねている。小学生のころからシニア並みの練習量をこなしていて、体重や体調に関する自己管理も常識という概念を超えているほどすごい。
以前『努力』に関する本をこのブログで紹介したことがあるけれど、まさに彼女たちはそれを実行していると思う。コンフォート・ゾーンという安全地帯から飛び出して、常に自分を厳しい環境に追い込んでいる。
どれだけ努力しても、自己満足の壁の内側にいたままなら、世界的なレベルまで突き抜けることはできないんだと思う。自分はこれだけ頑張った、と自己満足しているうちは、彼女たちのように未知の世界が見えてこないんだと思う。
と、その努力を想像でしか書けないボク自身が悲しい。そこまでの努力を自分に課していない証拠だよね。まだまだあかんよなぁ。アリアナのドキュメント見ていると自分が情けなくて胸が痛くなる。
ということでこの気持ちを忘れないために、昨日になって公開されたばかりの彼女の新曲をアップしておこう。まだ前曲の『Thank you,next』ビルボードで1位なのに、もう次の新曲を繰り出してきた。こういうところが自己満足の壁を超えている証拠だろう。タイトルは『imagine』という曲。彼女らしい、優しい曲だよ。
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