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高羽そらさんインタビュー

Xmasなので奇跡について考えてみた

奇跡というのは、キリストが病人を癒したり、空からパンを取り出すようなことだけじゃない。ボクはそう思う。

 

普通の暮らしをしていて、おぉ、と驚くようなシンクロニシティを経験することがある。些細なことだけれど、ボクはそんな出来事に奇跡を感じる。

 

先日、音楽を聴きながら小説を読んでいた。主人公がBGMの曲名を別の人物に尋ねるシーンがあって、ボクはひっくり返りそうになった。

 

だってその場面を読んでいるとき、ボクがまさに聴いていた曲だったから。それがPinkの”Just Give Me a Reason”という曲。

 

 

 

少し古い曲なんだけれど、そんなメジャーな曲じゃない。でもボクはこの曲のサビのメロディを聴いていると勝手に涙が出てくる。なぜなのかわからないけれど琴線に触れてしまう。今まで小説を読んだり映画を観ていて、歌手のPinkの名前が出てきた記憶なんてない。だから奇跡だとしか思えなかった。

 

これはボクがPinkの曲を知っていたから体験したこと。知らない人なら小説の一場面としてスルーしてしまうだけだろう。

 

そこでふと思った。たとえば学生時代の友人に街ですれ違ったとする。何百人という他人がいるなかでその人を見つけたのは、既知の存在だったから。これはPinkの曲を知っているのと同じ。

 

だとしたらその人と未知の関係である、学生時代より前のときに会っていてもわからないよね。そのままボクの妄想は続く。

 

ボクは妻と祇園の職場で会ったのが初対面。部下を採用するということで、面接の場に立ち会ったがの最初だった。だけど同じ京都で暮らしていたわけだから、もしかしたら初対面じゃなかったもしれない。

 

京都で繁華街と呼ぼれている場所は限られているし、結婚してからわかったけれど、同じミュージシャンのコンサートに行っていたこともある。もしかしたらどこかですれ違ったり、すぐ近くにいた可能性がある。

 

もしボクが神の目線を持っていたとして、その情景を空から傍観していたら楽しいだろうね。いつか自分の妻になる女性とニアミスしている様子を見て、ニヤニヤしている自分を想像してしまう。

 

だから今日あなたが電車やバスで同じ車両に乗り合わせた人、街角や駅ですれ違った人、映画館でとなりの席に座った赤の他人が、未来の配偶者だったり、親友だったり、上司だったり、部下だったり、老人ホームの仲間だったりするかもしれない。

 

もちろん苦々しいライバルだったり、自分を刺し殺す人の可能性もあるけれどね。とにかく他人だと感じるのは、未知が既知になっていないだけのことじゃないだろうか?

 

ボクの妄想はますます加速する。もしかすると自分が知覚できるすべの他人は、本当は既知の存在なのではないだろうか? たまたま短い人生で未知が既知に至らなかっただけで、本当はすべて知っている人なのでは?

 

そんなことを考えていると、やがてボクの認識はワンネス意識に到達してしまう。すべてはたったひとつのものが、ただ多様性を有して表現されただけだと感じてくる。本当はすべてが『自分』なのに、そうじゃないと感じているだけかも。

 

だとしたら最大の奇跡とは、自分という存在が他者から切り離されたと思い込んでいることじゃないだろうか? この世に生まれ、自我を持てることこそが奇跡なのかもしれない。Xmasの今日、そんなことを考えていた。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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