明晰夢は人の本性が露呈する
昨日ある有名なブロガーと、ある有名な会社の幹部がTwitterを通じてもめていた。ブロガーが運営するオンラインサロンについてのことなんだけれど、ボクは二人ともフォローしているのでその経過が手に取るようにわかる。
そのケンカの行方はさておき、他人がもめているのを傍観しているのは意外に楽しい。自分に関わってくるとシャレにならないけれど、対岸の火事なので興味本位で観察できる。
ボク自身は争いごとが苦手。物心ついたころから両親が大ゲンカするのを見て育ったせいか、他人と争うことを避けようとする。自分の意見を貫いてもめるくらいなら、そのまま引き下がってしまうことが多い。
だからと言って品行方正というわけじゃない。他人のもめごとを見て楽しんでいるのは、ボクにそういう本性があるということ。家族のような身近な人なら、ボクがキレたら手を付けられないのを知っているはずwww
人間には理性やプライドがあるから、どうにかして社会に適合しようとする。それでそうした本性を必死で隠す。だけどつい本性があらわになってしまう世界がある。
それは明晰夢の世界。
普通の夢なら、現実世界と同じような対応を取ることが多い。夢だと気づいていないから、ある程度の理性のブレーキが効く。ところが明晰夢は夢だとわかっているから、そうしたブレーキを平気で取り外してしまう。実例を示そう。
今朝のボクの明晰夢。ボクを含めて4人の男でレストランにやって来た。他の3人はまったく知らない顔だけれど、友人だということを理解している。もちろん夢だと気づいている。
ボクは車を運転して来たのに、席を外して戻ってくるとお酒が注文してあった。左斜め前にいた友人に「運転するからお酒が飲めない」と言った。
「まぁ、まぁ、ちょっとくらいええやん」とグラスを勧められた。もしこれが現実世界なら、ボクはたった1滴でも飲まない。
だけどその状況が夢だとわかっている。交通事故を起こすことはないし、警察にもつかまらない。断っているのがバカらしくなって、グイグイとそのグラスを空けた。そう、これがボクの本性だということ。
つまり交通事故の危険や警察の取り締まりがなければ、ちょっとくらい飲んでもいいと思っている。実は20代のときに酒気帯び運転をやらかして、免許停止処分を受けたことがある。お酒に関しては前科者なんだよね。
だけどここ20年ほど、お酒を飲んでハンドルを手にしたことはない。当たり前のことだけれど、絶対に守っている。そんなボクでも夢だとわかっていたら、平気でアルコールを口にしてしまう。
そう言えばもうひとつあった。今朝の夢のなかでジュースの詰め合わせをもらった。それで10人ほどの人間がいる職場に持って行って、同僚たちに差し出した。みんなが喜んでくれたので、めちゃ嬉しく感じている。先ほどと同じく夢だと気づいていた。
だけど気がつくと、ボクがまったく飲んでいないのに、たくさんあったジュースがまったく無い。もし現実世界なら、ショックだと思いつつも苦笑しただけで終わり。だけど夢だとわかっていたら、ついみんなに向かって言ってしまった。
「なんで、俺の分を残しておいてくれへんね〜〜!」
あぁ、なんて情けなくて小さい人間なんだろう。でもこれがある意味ボクの本性なんだろうね。明晰夢を見ると、普段は意識していない自分の本性を目の当たりにできる。これは貴重な経験なので、是非とも体験するべきだと思う。事実を知るのは大切だからね。
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