SF映画が現実になってきた
『2001年宇宙の旅』という有名なSF映画がある。いまやこの映画の時代設定は、20年近く前の過去物語になってしまった。
それほど時が経過したとはいえ、昔のSF映画の世界がそのまま現実になっているわけではない。人類はまだ月以外に自分の足で立つことはないし、空を飛ぶ自動車が夏の空を埋めているわけでもない。
だけど火星への有人飛行は計画が進行中だし、空飛ぶタクシーが2025年には登場するだろうと言われている。少しずつだけれど、SF映画の世界が現実になってきた。
そんなSF映画の代表である『スターウォーズ』の一部が具現化されている。映画のファンなら知っているルークという主人公。彼は帝国軍との戦いによって腕を切り落とされ、義手を装着している。見た目には本当の腕とわからない。
そんなSF世界の義手が開発された。なんとその名は『ルーク』。
「ルーク」と名付けられた最先端の義手が開発される……意のままに動き、触覚もある
開発したのはアメリカのユタ大学の研究チーム。もちろん名前の由来は『スターウォーズ』のルークからきている。見た目はこんな雰囲気。
この写真だけ見ていると、『スターウォーズ』に比べて義手感があり過ぎる。金属製のモーターとパーツで構成されいて、シリコン製の透明な皮膚が使われているそう。実際に動画を見たけれど、かなりスムーズに動いていた。
見た目はイマイチでも、この義手の機能はすごい! 記事のタイトルにあるように、義手を装着している人の意のままに動き、なんと触覚まである。記事から抜粋してみよう。
以下抜粋〜
この「LUKEアーム」とユーザーの神経をつないでいるのが、研究チームが独自に開発した微小電極100本からなる電極列だ。この電極列はユーザーの前腕の神経繊維に埋め込まれ、外部のコンピュータと接続している。前腕の神経からの電気信号をこの電極列が解釈し、コンピュータがデジタル信号に変換して「LUKEアーム」を動かすための指示を出す仕組みだ。
「LUKEアーム」には、この電極列を介して神経に電気信号を送るセンサーも備わっている。研究チームでは、ヒトの手が何かに触れたときに信号を脳へ伝える仕組みを模倣したアルゴリズムを開発。このアルゴリズムを「LUKEアーム」に実装することで、「LUKEアーム」のセンサーからの感覚情報を脳が理解し、対象物を認識できるようになる。
〜以上抜粋
記事を読んでマジでびっくりした。コンピュータを介しているとはいえ、人間の腕の神経と義手をつなぐことで、脳からの指令を義手に伝えたり、義手からの信号を脳で知覚することができるなんて。まさにSF映画の世界だよね!
事故で左手を失ったこの義手の被験者が、「涙しそうになった。本当に驚いた。手で感じられるようになるとは想像もしていなかった」と述べている。
こんなことができるんだね。ということは義足でも可能なんだろう。人間の想像力と、それを具現化していくパワーに感動した記事だった。
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