不安と自己否定を感じつつ
今日は待ちに待った日。ビートルズファンなら、おそらくわかってもらえるだろう。
ビートルズの曲でベスト1をあげて欲しいと言われても、本当のファンなら困った顔をするだけ。そんなこと絶対に無理。
だったらアルバムは? と言われてもかなり困る。それぞれの時代に、その瞬間のビートルズがいる。だからベスト1なんて絶対に選べない。だけど大雑把に言えば、ベスト3に入るのは確実だというアルバムがある。
それはビートルズ最後のスタジオ録音である『アビーロード』というアルバム。正直に言えば、ボクとしてはベスト1だと宣言したいほど好き。この『アビーロード』が昨日の9月26日で50周年を迎えた。そして、こんなアルバムが発売されている。
『Abbey Road』50周年記念エディションというアルバムで、いくつかのヴァージョンがある。ちょうどいまボクが聴いているのは『スーパー・デラックス・エディション』というもの。このアルバムが、今日になって世界同時発売された。
50年前のアルバム曲はすべて2019ヴァージョンとしてリミックスされている。さらにビートルズのメンバがーそれぞれ持ち込んだデモ曲、別バージョンのアレンジ、リハーサル曲、NGテイクの曲、そしてアルバムに収録されていない未公開の曲も含まれている。きっと新しい音源が見つかったんだろうね。
いまもポールが『ゴールデンスランバー』という曲を歌っている。でも完全にリハーサル用の雰囲気で、アレンジも歌詞も違ったりする。めちゃ面白い。
これほど有名なアルバムが、こうしていくつものテイクを重ねて仕上げられているんだね。新しい何かを生み出すことの、まるで陣痛のような痛みを感じる。陣痛を経験したことないけれどwww
何かを創作するというのは楽しいけれど、本当にしんどい。新作小説を書いているボクは、まさにそんな産みの苦しみを感じている最中。
それは不安と自己否定の毎日。創作した以前の方法でダメだったなら、ちがうものを出さなければいけない。試行錯誤して、いままでの自分にないものを出そうとする。でもまたダメだったらどうしよう、という不安がいつも近くで張り付いている。
そしてどれだけ時間をかけても無駄じゃないの、という自分自身を否定する声に涙が出そうになる。新しいものが誰にも受け入れられず、絶望が待っているだけかもしれない。お前なんかやってもダメだから止めちゃえよという、自己否定の声に心が痛む。こんなことばかり繰り返しているんだからね。
この不安と自己否定に負けないために、ボクなりの対処法がある。というか信念かな?
それは、この世には『必然』しかないということ。いまやっていることが結果につながるかどうかはわからない。もしかしたらあることを成すための通過点かもしれない。どちらにしても、ここを通らないと次が見えない。避けて通れないのが『必然』だから。
そのためには、今に全力を傾けるしかない。結果が出なくて、不安と自己否定が強まるだけかもしれない。でもその経験が必要なんだと考えている。でないとやっていけないからねwww
ビートルズだって、売れないころは同じように苦しんでいた。ドイツのハンブルグ時代の彼らは、不安と自己否定の日々だっただろうと思う。そう思いながら『アビーロード』を聴いていると、明日の活力が湧いてくるような気がする。本当にいいアルバムだよなぁ。
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