生きるため、生かすための知識
あるニュースを見て驚いた!
音楽プロデューサーのゼッドが『サウスパーク』という番組のツイートに「いいね!」をしただけで、中国への入国が永久に禁止となった。その番組は言論の自由を規制する中国政府を批判したものらしい。それにしても永久に入国禁止なんてやり過ぎ。中国にも彼のファンがいるだろうにね。
そのゼッドの新曲がメチャいい。ケラーニとのコラボ作で『Good Thing』というタイトル。今日も秋の大掃除をしながら、この曲をつい口ずさんでいた。ミュージックビデオも映画仕立てで、かなりいい出来だよ。
それにしても中国はかなりピリピリしているね。今朝のブログでも書いたけれど、香港問題が緊迫しているからだろう。アメリカとの貿易問題も微妙な状態が続いているからなぁ。
だけどそんなアメリカと中国がタッグを組むことで、宇宙飛行士の命を救ったという映画を観た。
『オデッセイ』(原題: The Martian)という2015年のアメリカ映画。久しぶりに観たけれど、詳細な部分を忘れていたので新鮮な気分で観ることができた。やっぱメチャ面白い映画。
火星での任務中に、想定外の砂嵐が起きた。宇宙飛行士の6人は脱出を試みるが、マット・デイモンが演じるマークが飛散物によって飛ばされてしまう。宇宙服に損傷が認められたことで、他の5人は泣く泣く火星を旅立った。
ところがマークは生きていた。そして1年半という長期間を火星で過ごす。観たことがない人のためにネタバレは避けるけれど、このサバイバル方法がとにかくすごい。大勢の科学者がこの映画のシチュエーションをチェックしたそうだけれど、ほぼ突っ込みどころがなかったそう。
だからリアリティの高さは抜群。そしてマット・デイモンの演技もすごい。発狂しそうな状況なのに、必死で耐えてユーモアを忘れないように生きている。ときには感情が爆発するけれど、生きることを最後まであきらめなかった。
そしてさらにすごいのが、地球にいるNASAのスタッフたち。生存がわかった段階で、あらゆる救出方法を検討する。一時は絶望しかけたけれど、なんと中国政府の協力によって奇跡が起きる。
その奇跡を導くまでに、多くの天才学者が能力をフルに発揮している。それは置き去りにされたマークも同じだった。その天才たちを支えているのは『知識』というもの。それまでの研究や仕事において、全力でインプットしてきた『知識』がここで生きている。
それは自分が生きるため、そして他人を生かすための貴重な『知識』だった。
この世には無駄なものはない。インプットできるときには、できる限り学ぶべきだということだろうね。彼らに『知識』がなければ、奇跡は起こせなかっただろう。そしてその『知識』に裏打ちされた『経験』を積み重ねてきたことによって、天才的な発想が生まれたんだと思う。
もしまだ観たことがない人がいるなら、絶対に観たほうがいい。生きるパワーをもらえるし、人間の思いやりと勇気を実感することができるはず。
それにしてもこの映画のようにアメリカと中国が協力できたらいいのになぁ。現実はきびしい。「いいね!」しただけでゼッドが入国を拒否されているような関係なら、この映画のようなことは起きないだろうね。
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