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高羽そらさんインタビュー

逃げたら終わり

怖がりなのでホラー映画はちょっと苦手。だけどホラー小説を書くようになって、できるだけ勇気を出して観るようにしているw

 

ただホラーといっても、幽霊よりも人間が怖いという作品が多い。代表的な作品だったら『ゴーン・ガール』かな。ハリウッド作品でも、日本の『リング』や『呪怨』の二次創作的な幽霊の作品が多い。ゾンビ映画もあるけれど、日本人はあまり怖くないからね。

 

でも久しぶりに幽霊が活躍(活躍って変かな?)する映画を観た。

 

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『フッテージ』(原題:Sinister)という2012年のアメリカ映画。イーサン・ホークが主演している。

 

突っ込みどころは多く、展開も少しじれったい。ほとんどが家のなかの出来事なので、ちょっとイライラする。だけどラストになって、なぜ家のなかが舞台になっていたのかわかる。でないと映画が終わってしまうから。

 

主人公のオズワルトはノンフィクション作家。10年前にベストセラーを出したきりで生活に困窮していた。破産寸前にまで追い込まれたことで、起死回生を狙って引っ越す。それは新しい本を執筆するため。

 

その家では一家5人のうち4人が首をつって死んでいる。そして子供のひとりが行方不明。オズワルトはこの事件の真相を究明して本にするため、あえてこの家に引っ越した。わけあり物件だから金額も安い。調査もしやすい。だけど妻と2人の子供にはそのことを秘密にしていた。

 

ところがその家の屋根裏で謎の8ミリフィルムが見つかる。それは首つり事件の瞬間を撮影したものだった。撮影して編集していない映像を『フッテージ』というらしい。それどころか、同一犯と見られる別の一家惨殺事件のフィルムもあった。

 

それは全部で5本。そして犯人はブギーと名乗っていて、いつも子供がひとり行方不明になっているのも同じ。オズワルトは少しずつこれらの事件の真相に迫るうち、この家でも奇怪な出来事が起きる。

 

結論から言えば、犯人は古代バビロニア王朝の邪教儀式を行っている悪魔。子供を食べるという宗教で、一家を惨殺して子供をひとり黄泉の世界へ連れ去っているらしい。そしてそれを裏付けるような恐ろしいことが次々と起こる。

 

やがて妻にもわけあり物件だったと知られる。最終的にこのままでは子供にも被害が出ると思ったオズワルトは、ようやくこの家から逃げることを決める。そしてまだ売れていない元の家へ戻った。

 

だけどこれがまちがいだった。逃げたら終わり。

 

5本のフィルムの被害者は1960年代から続いている事件。二度目の被害者は、最初の被害者の家に住んで、恐怖のあまり逃げ出した先の家で殺されている。それは三度目以降の事件も同じ。家を通じて恐怖が連鎖していくようになっている。

 

首つりをした一家もその前に4番目の被害者の家に住んでいて、逃げた先で殺されている。ということでわかるよね? オズワルト一家は自分の家に戻ったことで悲劇を迎えることになる。もし逃げずに恐怖に耐えていれば、死なずに済んだということ。

 

この悪魔は一家の子供に取り憑く。つまり行方不明だった子供たちは、殺人の実行犯だったということ。そして家族を殺したあと、あの世へ連れ去られる。オズワルト家においては、末娘のアシュリーが家族をおぞましい方法で殺すという結末。

 

ストーリーが展開せずに家のシーンが続くのは、逃げたら終わりだから。その家から脱走した時点で、死刑宣告を受けることになる。ラスト近くでオズワルト一家が悪魔の家から逃げることができてほっとした。それで終わりだと思った。

 

だけどまだ映画が続く。そしてようやく真相を知るというエンディングだった。

 

イーサン・ホークが熱演しているので、十分に見応えのある作品だった。それほどエグいシーンもないので、子供でも観られるかな。かなり怖がるだろうけれどね。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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