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高羽そらさんインタビュー

記憶を選別しているのは誰?

ここ最近になって、記憶について考えることが多い。眠れないときにふと過去をふり返っていると、ボクは記憶喪失じゃないだろうかと思うことがある。もしかしたら年齢を重ねたことによって、物忘れが増えているのでは? つい認知症の不安を覚えてしまう。

 

たとえば19歳のときの記憶。ボクは家出をして一人暮らしをしながら大学を目指していた。結果として落ちたけれど、中部地方の国立大学を受験した。そのさい、大学近くに宿を取った。ところがその宿に関する記憶がぶっ飛んでいる。

 

おそらく大学があっせんしてくれたんだと思う。六畳くらいの狭い部屋に3人くらい押し込まれたはず。なんとなく部屋の雰囲気だけ覚えている。でも同室だった人がどんな人間なのか記憶にない。食事もしたけれど、どんな状態で何を食べたのか思い出せない。

 

列車の切符も自分で手配したはずだし、受験する大学への道順も事前に調べたはず。しかしどの駅で降りて宿に向かい、どんな道順で受験したのかまったく覚えていない。ただひたすら孤独で、気持ちがふさぎ込んでいたことしか記憶がない。

 

これはほんの一例に過ぎない。自分の過去を年単位でふり返り、特定の出来事を書き出すことはできる。おそらく3歳くらいまでは大丈夫。だけどその出来事の具体的なことに関して、思い出せないことがかなりある。

 

その一方で、どうでもいいようなことを詳細に記憶している。それは喜怒哀楽等の感情を刺激することばかりじゃなく、なぜ覚えているのかわからない記憶もかなりある。感情と結びつかないのに、明確に覚えていたりする。

 

そんな記憶の不思議についてボクなりにこれまで考えてきた。まず原則として確信していることがある。

 

『人間は人生で起きたすべてのことに関して、感情も含めて完璧に詳細を記憶している』ということ。

 

だけどそのすべてを顕在意識に残していたら、人間の脳はパンクしてしまう。これが今朝のブログで書いた、脳がスマートフォンのような端末だという仮説につながる。つまり人間の物理脳とは別に、形而上学的な記憶の層が存在しているはず。ネット環境におけるサーバーのようなもの。

 

その記憶の層のことを、スピリチュアルでは『アカシックレコード』と呼んでいるんだろう。ユングはそれを『集合的無意識』と名付けている。

 

そう考えると、残す記憶と忘れる記憶をコントロールしているのは端末になる。つまり人間の脳によって記憶を選別しているのだろう。

 

だとしたら、その基準はどういうものか?

 

考えられるのは二つ。まずは必要のないもの。ただし『今』という限定付き。時期が来たときに、必要な記憶が顕在意識に表出することはある。

 

もうひとつは、思い出したくないもの。これも『今』という限定がついていて、とりあえずは忘れておかないと前に進めない記憶。大抵は辛い出来事だろう。

 

そう考えていると、端末である人間の脳はかなり高度な処理を日々行なっていることになる。忘れていた記憶がふと浮かぶのは、それが必要になったからだろう。そしてどうしても思い出せないのは、『今』の自分にとっては意味がないものだということ。

 

脳の端末を仕切ってコントロールしている存在。それを名付けるとしたら『自我』になるんだろうな。自分という存在を認識する感覚。その自我の意図を反映して、脳は記憶の選別をしているように思う。

 

う〜ん、このことについてはもっとじっくり考えて書くべきかも。1000文字程度のブログでは、中途半端になっちゃうなぁ。どうせなら次の小説のテーマにするか。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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