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高羽そらさんインタビュー

犯罪でも根気は必須

先日のスーパーで、とても不愉快なものを見た。

 

おそらく料理店をやっている人らしく、大きな肉のブロックを始め、大量の商品を買い込んでいた。それは別にかまわないけれど、相当に自分勝手な人だった。

 

かなり混雑していた日で、レジには大勢の人が並んでいた。それなのに1つ目の精算が終わると、そのままサッカー台に商品を運び込んで戻ってこない。2つ目のカゴが残されたカートを放置したままなので、レジの女性は困惑している。大きな声で呼びかけるけれど、ちっともレジに戻ってこない。

 

その後ろにいた男性は腹が立ったらしく、そのカートを押しのけるような仕草を見せた。おり悪くレジに戻ってきた男性がその様子を見たとたん、店内中に響き渡るような大声を出した。

 

「こら、何さらしとんね〜〜!!」というような感じ。周囲の人たちは一瞬で凍りついた。幸いカートを押した男性が言い返さなかったので、殴り合いにはならなかった。店長らしき男性がやって来てその場を収めたから、大ごとにならなくてすんだ。

 

この怒り狂った男性のような人は、出来事が起きてから発火するまでの時間が極端に短い。誰でもイラッとすることは日常的にある。だけど怒りを口にしたり行動にする前に、ほんの少し時間を取るだけで怒りを静めることは可能。

 

例に出して悪いけれど、スーパーでの男性のような人がカッとした勢いで他人に怪我をさせる。個人的な恨みもない人を、ちょっとしたトラブルで刺してしまうんだと思う。あおり運転をする人も同じだろう。

 

カッとしても少し間をとること。そしてちょっと考えるだけで人生は変わる。そうした自制心というか、根気というようなものは人間に必須だと思う。たとえそれが刑務所の囚人だったとしても。

 

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『アルカトラズからの脱出』(原題: Escape From Alcatraz)という1979年のアメリカ映画を観た。2年間という気の遠くなる時間をかけて、絶対に脱獄できないと言われたアルカトラズ刑務所から脱獄した人物の実話を映画化したもの。

 

過去に観たことのある作品だけれど、久しぶりに観ても面白かった。脱獄の首謀者はフランク・モリスといい、クリント・イーストウッドが演じている。コツコツを根気よく準備を重ねたことで脱獄に成功した。まさに『根気』の勝利であり、犯罪者であっても根気のない人間はダメだと思い知らされる。

 

フランクは常に冷静。囚人のボス格の人間から殺されそうになっても、瞬時に状況を判断して被害を未然に防ぐ。それは感情に翻弄されないで、状況を見つめる時間が取れるからだと思う。

 

だからこの映画の脱獄もかなり地味。スプーンと爪切りを改良したもので、コツコツと腐食したコンクリートを削る。周囲を海に囲まれているので、レインコートを使った救命胴衣やいかだを用意した。さらに自分そっくりのダミー人形まで作っている。

 

最終的に3人で脱獄するけれど、看守たちは朝まで気がつかなかった。点呼のときに独房を訪れると、ベッドに寝ていたのは人形だった。こんなことをやってのけるなんて、並の根気じゃないと思う。ここまでやれる人物が、なぜ犯罪者になったのかが不思議なほど。でも実話だからねぇ。

 

逃げ出した3人は見つかっていない。刑務所の所長は海で溺死したと結論づけた。だけどきっと逃げ延びて、どこかで生きていると思う。もしいまも生きていたら90歳代らしい。

 

実際にフランクたちが作ったいかだを試してみたら、無事に海を超えられたそう。大したもんだよね。根気よく続けること、そして諦めないこと。これは犯罪者に限らず、誰にとっても大切なことだと思う。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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