子供のころに蟻を殺した?
ワァ、リンクした!!! マジでこんなことがあるんだ。
いまある曲について書こうと思った瞬間、その曲がスマホのイヤホンから流れてきた。ゼッドとケラーニがコラボしている曲で『Good Thing』というタイトル。
この新曲が大好きで、ずっと頭から離れない。三連符のリズムが心地よくてメロディも綺麗なんだよね。以前にこのブログでミュージックビデオを紹介したことがあるけれど、実はかなりいい雰囲気のライブ映像が2日前に配信された。
音楽プロデューサーでDJでもあるゼッドが、器用にドラムを叩いている。ケラーニのヴォーカルも素敵。それでブログにアップしたくなった。お時間のある方はご覧あれ。
さて話は変わるけれど、幼い子供というのは残酷な面が表に出やすい。悪意なく昆虫を殺した経験はないだろうか? ボクは思い出すだけで辛いけれど、蟻を殺したことがある。まったく悪気はなく、昆虫に対する感情移入ができなかったんだね。いまはゴキブリでさえ殺せないのに。
もし進化した宇宙人が、人間が住む地球を蟻と同じだと感じていたら? その宇宙人の幼い子供は、蟻のように人間の命をもてあそぶのでは?
その発想がそのまま小説となった物語を読了した。
『アンダー・ザ・ドーム』4 スティーブン・キング著という本を読んだ。全4巻あるうちの完結巻。第3巻までについては『アンタッチャブルゆえの独裁』という記事を参照してもらえばと思う。
とてつもなく面白く、スリリングで、最後までハラハラドキドキする物語だった。チェスターズミルという街を取り囲んだ透明のドームは、やはり宇宙人が置いたものだった。
それも設置したのは宇宙人の幼い子供たち。地球に住む人間が本当に生きているとは思えない、あるいは蟻のような対象でしかなく、閉鎖された空間でどうなるのかをただ楽しんでいた。だけど彼らに悪意はなく、人間の子供が昆虫をいたぶるのと同じ。
そんななか、主人公であるバーバラとこの街を支配しようとするビック・ジムの戦いは、ある恐ろしい出来事によって収束する。バーバラは仲間の助けにより拘置所を脱走する。そして宇宙人が装置を置いた山の近くへ逃げた。
一方ビック・ジムは街を支配下に置くため、あることを実行する。それは覚醒剤の製造工場であるラジオ局を破壊すること。そこを守っているシェフという男の命とともに。
だけどシェフは街のほとんどをぶっ飛ばすだけの爆薬を用意していて、さらに工場の電力を確保するために大量のプロパンガスが放送局にあった。ビック・ジムの依頼を受けた警察が放送局を襲ったとき、シェフはそれらを爆発させる。
ドーム内は空気が希薄になっていたのに、その爆発と炎、そして爆風によって二千人以上もいる住民のほとんどが死亡する。生き残ったのは、山の上に逃げていたバーバラたちだけだった。ただ困ったことが起きる。
ドームの壁はほんの少し空気を通すだけで密室空間と同じ。だから爆発によって酸素がなくなり、空気の組成はほぼ火星と同じような状態になってしまった。ドームの外から送風機で空気を送り込んでもらうけれど、このままでは数日のあいだに残った20人ほどは全滅する。待っているあいだにも、次々と死者が増えていった。
そこでバーバラたちは宇宙人の子供を説得することにする。自分たちは生きている人間であり、蟻のように殺さないでくれと懇願する。その伝え方はこの物語のクライマックスだった。ここを書くとつまらないので、興味のある方はぜひ自分で体験してみて欲しい。
とにかく登場人物が多く、めちゃ長い小説だった。だけどそれだけの時間と労力をかけても、読む価値のある物語だった。アメリカではこの作品がドラマ化されているそう。TSUTAYAにあるかもしれないから探してみよう。
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