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高羽そらさんインタビュー

勝手に最後を決めない生き方

どんなことにも最初があり、必然的に終わりが来る。生まれて初めてビールを飲んだ日があれば、最後のビールを飲む瞬間もある。ずっと会っていない小学生のころの友人だって、初めて会った日と最後に会った日が必ずあるはず。


究極的な最初と最後は人間の人生だろう。いまの人生のすべての始まりは出生であり、すべての終わりは死亡ということになる。その期間を通じて、ボクたちは数えきれないほどの最初と最後を経験する。

 

そんな最初と最後に関して、ボクが普段から心がけていることがある。それは、勝手に最後を決めない、ということ。

 

自分がいつ死ぬのかわからないということは、すべての出来事においていつ最後が来るかなんて絶対にわからない。二度と食べることのないと思っていた料理を、期せずして口にすることがあるはず。小学校の卒業式が最後だと思っていた友人と、中年になって仕事上の関係で再会することがあるかもしれない。

 

そして自分の人生が終わりだと思って自殺しようとしても、まだこの先に出会う人、やるべきことがあるかもしれない。いつが最後になるかなんて、人間の小さな頭脳では絶対にわからない。

 

だから自分勝手に最後を決めつけない生き方は大切だと思う。そんなことを感じさせてもらえる映画を観た。

 

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『最高の人生のつくり方』『原題: And So It Goes)という2014年のアメリカ映画。写真のマイケル・ダグラスとダイアン・キートンが共演しているラブコメディ作品。

 

主人公のオーレンは連れ添った妻を病気で亡くして落ち込んでた。住んでいた豪邸を売り、いずれば老後に暮らす予定だったヴァーモント州に移住することを決めていた。それで家が売れるまで、自分が所有するアパートで暮らしている。

 

そのアパートのとなりの住人がリアで、彼女も夫を失って泣いてばかり。だけど遅咲きにもかかわらず、歌手として舞台に立つことを願っていた。

 

ある日、オーレンの息子がサラという10歳になる娘を連れてくる。元はジャンキーだった息子と縁を切っていたオーレンだけれど、彼は9ヶ月だけ刑務所に入らなくてはいけない。その期間だけ孫娘であるサラを預かって欲しいと頼みにきた。

 

妻を失って頑固で嫌われジジイになっていたオーレンは拒否するけれど、やがて孫を愛しく思うようになる。そんな孫をきっかけとして、オーレンとリアが急接近していくという物語。

 

ありがちなストーリーだけれど、主演の二人が名優なので素晴らしい映画に仕上がっていた。二人のやりとりを見ているだけで楽しめる。マイケル・ダグラスの頑固オヤジも良かったし、すぐ感情的になるダイアン・キートンも年齢を忘れるほどキュートだった。

 

この二人は連れ合いを亡くしたことで意気消沈しているだけでなく、高齢だという理由で多くのことをあきらめつつあった。だけどサラという幼い少女によって、まだ自分たちの人生が終わっていないことを思い出す。そしてもう一度、二人で人生を作り直そうとする。

 

大きなドラマはないけれど、心が温かくなる素敵な映画だった。そして自分勝手に『終わり」を決めてしまうことの愚かさを痛感させられる。人生は最後の最後まで何かあるかわからないからね。

 

だから好奇心を失うことなく、全力で生きるべきなんだと思う。そう感じさせてもらえる映画だった。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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