依存心を育てる『言葉の麻薬』
体外離脱や明晰夢に関して、ブログのコメント欄を通じて質問してくる人がいる。もちろん大歓迎だし、時間の許す範囲で答えている。
ただ気になることがある。ボクの感覚的には9割以上の確率で、質問する人に共通点がある。同じ人が名前を変えて質問しているのでは、と疑いたくなるほどよく似ている。
その共通点は、かなり強い依存心。何から何まで質問して、それで満足しようとする。自分が望む答えを求めているだけ。そして求めていた答えを誰かが提示してくれると、それで満足して終わってしまう。つまり自分は何もしない。
本来質問というのは、行動に伴って生まれるもの。何か新しいことを始めてみて、実際に行動してみる。そうしないとわからないことが多いから。試行錯誤しながら自己流で前へ進み、やがて超えられそうにないように思える壁にぶつかる。どうすればいいのか? そこで本当の質問が生まれる。
だけど依存心の強い人に共通しているのは、何もやらないということ。やる前から不安や失敗の恐れを口にするだけで、実際にやってみようとしない。そして自分にとって耳障りのいい言葉だけを手にして、それで何かを成し遂げたような気分になってしまう。
だから何も変わらない。いずれ同じことで悩む。そして再び答えをくれる人を探す。その繰り返しで無意味な時間が過ぎていく。
そうなってしまう最大の理由は、『言葉の麻薬』による依存症になっているからだと思う。
「自己啓発本」編集者が明かす「言葉のドーピング」それでも作る理由
自己啓発本を作ってきた編集者の人が書いた記事。それだけに説得力があって面白かった。その内容はボクの意見と同じ。耳障りのいい『言葉の麻薬』に満足するだけで、洗脳されて終わってしまう。実際に行動に移さないから、その人の人生は以前のまま。それゆえ次々と本が売れるという、皮肉なことになっているwww
そうした自己啓発本は生き方だけじゃない。異性にモテる方法や、ダイエット法や筋トレまで含めたもの。つまり『こうすれば全てうまくいく』という『言葉の麻薬』を摂取しているだけ。読んだだけでやったような気になってしまう。完璧な効果のあるダイエット本が出版されていたら、その手の本はすでに売れなくなっているはず。
この『言葉の麻薬』にやられる人は、特にスピリチュアル好きな人に多い。山ほどそうした本を自宅の本棚に詰め込み、何度もセミナーに通って人生を変えようとする。(20代のころのボクwww)
だけどほとんどの人がそれを繰り返しているだけ。なぜなら、実際にやってみないから、あるいは続けることができないから。
だって言葉でわかったつもりでいる方が楽チンだもんね。典型的な例が『引き寄せの法則』というもの。自分の理想とする未来をリアルに思い描くことで、それが実現するというもの。
だけど自分の理想をイメージしている段階で、いまの自分が『そうではない』のを強調していることに気づかない。いまの自分にないものばかりをイメージすることで、かえって遠ざけている。そういう意味では『引き寄せの法則』は、正しく機能しているのかもしれないね。
念仏さえ唱えていれば極楽に行ける、というのと同じこと。死んでからの幸せを期待する時点で終わっている。『言葉の麻薬』に酔っている自己満足な時間があるなら、自分の目標に向かって具体的な行動をとるべき。近道なんてないんだからね。中年を過ぎてそのことに気づくと、かなり辛いよ〜〜www
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