最悪の嘘は自分につく嘘
今日はちょっとうれしいことがあった。先月の中旬からこのブログとFacebookが連携できなくなった。そして過去に連携した記事まで、すべて消えてしまった。どうやらFacebookが機能制限をかけてきたらしい。とにかくボクのブログをリンクすると、スパム扱いされてしまう。
それに連動して、Instagramも機能制限がかけられた。できるのは閲覧だけで、フォローしている人の投稿に『いいね』はできないし、新しく誰かをフォローすることもできない。写真を投稿しても、文章が消えてしまう。
ところが今日になってそれらの機能制限がすべて復帰していた。Instagramは正常に使えるようになったし、Facebookページの過去記事もすべて復活。このブログをアップするときには連携のテストをしてみるつもり。きっと大丈夫だろう。
なぜそうなったのか、そしてなぜ復活したのかはまったく不明。ブログサイトからはシステム的に問題が起きていて、調整に時間がかかるとの回答があった。とりあえずボクとしてはInstagramの運営会社に苦情のメールは入れておいた。やったのはその程度。まぁ正常に戻ったんだから、よしとするか。
とにかく大企業のすることはよくわからない。何かあっても本当のことは言わないだろうしね。そんな大企業の大嘘を描いた映画を観た。
『プロミスト・ランド』という2012年のアメリカ映画。写真のマット・デイモンが主演している。
マット・デイモン演じるスティーブはグローバル社という天然ガス会社の社員。アメリカの田舎町にやってきて、天然ガス資源が眠っている土地の買い付けのため、部下のスーと共に農家を回っていた。やり手のスティーブによって、農民たちの同意はほぼ得られる状態だった。
ところが元学者の住民がいて、天然ガス採掘に対する公害について詰問してきた。そのことによって町の意見は二分され、後日に住民投票されることになってしまった。昇進の決まっていたスティーブにとっては大失態。
そのうえ新手の邪魔者が登場する。環境保護団体のダスティンという男が、あるチラシを住民に配って天然ガス採掘の反対運動を展開した。これで完全に民意は反対に向かい、スティーブは絶望的になる。なんせそのビラには、天然ガスの採掘によって死んだ家畜の写真が印刷されていたから。
だけど住民投票の前日、会社の調査部の報告によって、その家畜の写真が捏造だとわかる。そのことを住人に報告したスティーブによって、形勢は一気に逆転する。怒った住民たちによってダスティンは町を追い出されてしまう。
だが町を出ていくとき、ダスティンはうっかりとスティーブに対して口を滑らす。そのことを追求すると、ようやくダスティンは事実を明かす。彼はグローバル社の社員であり、住民投票に追い込まれたスティーブの尻拭いのために派遣された人間だった。つまりどう転んでも住民が最終的に天然ガスに賛成するように仕組まれていたということ。
スティーブはそこで一大決心をする。翌日の住民集会で会社の嘘を公開してしまう。そのうえで天然ガスの採掘権を売るかどうかを判断して欲しいと。その結果彼は会社をクビになるけれど、その町にとどまることを決意するというエンディング。
スティーブにとって嘘は許せない。特に自分に対してつく嘘に耐えられなかった。クビになるのを覚悟で、住民に真実を話すマット・デイモンの演技に美ほれてしまった。やっぱりかっこいいわ。
そしてスーを演じたフランシス・マクドーマンドがいい味を出していた。さすがの名優。
さらにボクがもっとも感心したのは、ダスティンを演じたジョン・クラシンスキー。好青年のイメージが強い彼だけれど、こんな腹黒い役ができるなんて。さすがエミリー・ブラントが夫に選んだ人だよね。彼はこの映画の脚本を書いているし、最近では映画監督としても注目されている。これからが本当に楽しみな人だと思う。
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