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高羽そらさんインタビュー

この怒りには共感しかない

人間に限らず、すべての動物は安全と食が保証されていたらおだやかに暮らす。無防備な姿で寝ている飼い猫を見ていると、そのことが嫌でもわかるwww

 

だけど野良猫はそんな姿を簡単に見せない。常に警戒しているし、もし家族や子供に危害の及ぶようなことがあれば、死ぬ気で攻撃してくるだろう。

 

そしてそれは人間だって同じ。ボクの家族に襲いかかるうような奴がいたら、差し違えてでもそいつの息の根を止める。それは動物としての本能だし、その怒りに共感できる人は多いはず。

 

そんな怒りや憎しみがテーマとなった映画を観た。ボクは主人公の怒りに共感した。ボクの内部に存在する動物としての本能が、主人公の行動と共鳴したからだろう。

 

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『ドラキュラ ZERO』(原題: Dracula Untold)という2014年のアメリカ映画。15世紀に実在したヴラド・ドラキュラの史実をベースにして、ドラキュラ伝説を加味した作品。なぜヴラドが吸血鬼となったかが描かれている。

 

子供のころから数えきれないほどドラキュラ映画を観ているけれど、ボクにとってこの作品がベスト1だと思う。アクション映画としても最高だし、何よりストーリーが秀逸。ヴラドという人間に共感するだけでなく、真摯で愛情深い彼に惚れてしまった。

 

オスマントルコに侵略を許したペンシルヴェニア。領主の息子であるヴラドは幼いころにトルコへ人質として出された。そこで兵士として鍛えられ、『串刺し公』と呼ばれて恐れられていた。

 

その功績が認められてドラキュラ城に戻ったヴラドは、妻と一人息子を大切にしながら、それまでの殺戮の日々を悔いて平和に生きていた。ところが再びオスマントルコが無理難題を押し付けてくる。

 

領民から1000人の少年を兵士として差し出せ。さらにブラドの息子を人質とすることを要求してきた。もし断れば兵士も領民もすべて殺し、領地を根絶やしにしてしまうとのこと。

 

この時点で映画を観ている人は、オスマントルコに怒りしか感じない。ヴラドの立場で物語を感じているので、彼が気の毒で仕方ない。一度は部下の提言を聞き入れて息子を人質に出そうとしたが、ヴラドは直前で思いとどまる。そして使者を切り捨てて、オスマントルコに宣戦布告をした。

 

だけど数千人しかいないヴラド軍が、数十万人のトルコ兵に勝てるわけがない。そこでヴラドは以前から知っていた魔物の元を訪ねる。そして自分の魂を売り渡してしまう。ただし3日間だけ。

 

魔物の生き血を飲むと、とてつもない力を授かる。でも同時に人間の血液の渇望を覚える。もし一度でも人間の生き血を吸えば、永遠に吸血鬼となってしまう。つまりトルコには3日以内に勝たないといけない。

 

ということとで魔物となったヴラドの戦いが始まる。そしてようやく3日目の朝日が登ってきたとき、想定外の出来事が起きてしまう。このシーンが本当に切なくて悲しい。そして一気にエンディングへと流れ込んでいく。その結果迎えた物語の結末は、これまでのドラキュラ映画にはないものだった。

 

その内容を知りたい人は、是非とも本編をどうぞ。エンディングまで辛いシーンが続くけれど、ラストシーンで救われる。それは現代のアメリカに現れたヴラドに起きたこと。なかなか粋なラストだった。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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